8月27日(金) リシュボアの休日


 今日は一日自由時間の日。でもガイドさんのほうで一応のお登りさんのためにコースを設定しておいてくれた。
 出発は10時とゆっくり目であったので、朝ごはんを食べてから一部荷造りをした。

○地下鉄に乗って・・
 ホテルを出発してから最初に地下鉄にのった。地下鉄は100$で乗れる。自動販売機があり、1回限りの切符のほか回数券のようなものがあって、何れを買うか選択してからその金額を入れると、切符が出てくる。高額コインを入れればお釣りもでてくる。出てきた切符に自分で刻印器に刻印するとそれで改札はおしまい。
 駅も電車もきれいだった。また表示も大きくハッキリしているので、読める人にとっては分かりやすい。降りてからエスカレーターを3回くらい乗り換えてようやく地上へ出た。乗るときには感じなかったが、ずいぶんと下を走っていたようだ。
 地下鉄をおりて市電に乗るつもりであったが、添乗員さんの覚えていた駅は既になくなっていた。と言うより現在工事中と言うところが多くて、確か解説書にも変わっていることが多いので注意をと書いてあった通りのことが起こったのだ。しかたなくタクシーで丘の上の古城、サン・ジョルジョ城へ。と言っても城跡があるだけで城として見るべきものはない。ただ眺望が素晴らしいので、それを楽しんだ。リスボンの大半がそこからは望むことができるのではないかと思われるほど眺望がよい。4月25日橋から泊まっているリッツホテルまでも一望にすることができる。
 それから市電でコルメシオ広場の近くで降りた。ここからロシオ広場へ続く道はメーンストリートで新しめのきれいな商店が並んでいた。行き交う人も多い。展望台になっているサンタ・ジェスタのエレベーターも見れて満足。それから中華料理を食べて、同行者と解散。

○買い物は不発!
 ポートワインのお店をを斜めに見ながら(則は欲しかったが、もう既に持ち帰る余裕はないので順さんが嫌な顔をして許してくれなかった)マディラ刺繍の店に行くが、スペインのシエスタのようなものなのだろうか、昼休みであった。ショーウインドーを見ると、いいなと思うのは20万をこえてとても手の出る値段ではなかった。高いとは思っていたが、これほどとは。ただし則はそんなことも知らないで買おうとしたの?と、ワインのお返しとばかりに冷たい視線を順さんに送る。で、無言のままホテルへ向かってゆっくり歩き出した。
 と、ケーブルカーの駅にぶち当たった。道路の傾斜が15度くらいあるのだが、ケーブルカーもその傾斜に合わせて斜めに作ってある。従って、その坂を上り終えるところが終点というわけで、距離は100m程度しかない。それでも結構利用者がいる。確かにあちこちにこんなに坂が多くては楽できるところは楽しようという人々の気持ちがよく分かる。
 途中ホテルの近くの土産物店へ2軒ほど寄ってみたが適当なものがなくそのまま何も買わずにホテルへ戻り休憩した。

○あこがれのファ
 夕方ホテルをバスで出て、ファドレストランへ行く。8時頃についてがお客は未だほとんど入っていなかった。我々が食事をはじめた頃になってどやどやと、やはり同様な団体客がやってきた。外国の人たちだったが、子ども連れもおり、ここはそうした客を多く受け入れる所のようだった。食事がデザートに変わろうとする頃ファドが始まった。
 我々には感じしかわからないが、手を抜いていると言うようなことはなく、結構聞きほれた。我々は残念ながら明日の予定、つまり早朝に立たなければならなかったので、2ステージほどしか聞けなかったが、1ステージには3人の歌い手がそれぞれ数曲歌っていくと言うスタイルだった。またファドの合間には民族衣装を着た若者たちの踊りなどで場をつないでいた。休憩時には歌手自らが自分のCDやテープを売り歩いていたが、持ち合わせもないので買わなかった。
 いよいよこれから、と言うときに退席を余儀なくされたので、同行者の中には不満を漏らすものもいた。ただこのまま朝を向かえると言うこともできないわけではなかろうが、それでは皆二日酔いになってしまうことだろうから(何とワインが飲み放題だったのです)やむを得ないのかな。とにかくこうしてポルトガルの旅もファドの余韻を残しながら終着に達した。




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