12月26日(金) 第1日目

 自宅(8:30)−徒歩→朝食→高円寺(9:14)(9:23)新宿(9:40)−成田エクスプレス→(10:59)空港第二ビル…徒歩…(11:55)新東京国際空港第二ターミナルF33カウンター(14:05)アエロフロート航空SU586便にてモスクワへ(−6時間)(18:15)モスクワシュレメチボ空港(19:55)SU299便にてスペインへ向かう(−2時間)(23:00)マドリッドバラハス空港−入国手続き・両替など済ませる→(24:30)ホテルミンダナオ着

 さあ起きろ、いよいよ出発だぞー。3つも目覚ましをかけていたのにそれよりも早く目が覚めた。忘れ物はないな、よし。火の始末、戸締まりもいいな。何度も確認をした末にやっと出発。高円寺で簡単な食事をしてから総武線でゆっくり新宿へ。思いの外電車は空いていて、何と座って行けた。成田エクスプレスでは、眠っていこうというつもりだったが、向かいに座った2人組の女性がずっとずっと喋りっぱなしでうるさくてうるさくてそれどころではなかった。さすがにこの電車は満席で、席を移りようもないので、我慢。成田へ着くと、ここも思ったよりすいていた。セキュリティーチェックも誰も並んでいない。もともと発着便が少ない時間帯なのだそうだが、それにしても少ない。あとでラジオジャパンが言っていてが、やはり不況で海外へ出かける人は減ったそうだ。

 さて受付を済ませてから、集合まで少しの時間があったので、サービス券を持っていたマックへ行って軽く食事。成田で一番安く食事を出来るのはやはりマックだろうか。機内で読む本も買って準備は万全。12:30の集合に時間通りに行ったら我々が一番最後。みんな時間には正確そうな人々だ。総勢16人、キャピキャピした若者がいなくてまずは一安心。落ち着いた旅になりそうだ。

 13:55定刻に動き出す。ジャンボよりやや小さめの機体で、本日の乗客数は96名とのこと。かなり空席があったので、窓際へ移る。天気がいいせいで下がよく見える。日本語のアナウンスもあって気楽に楽しめそうだ。成田からは新潟の方へ、日本を横断していくルートだ。山並みがきれいに見えた。日本海を越えてロシア大陸にかかると下一面真っ白。雪と氷の世界なのだなと勝手に解釈し、ロマンチックな気分に浸る。ロシアの航空会社だからサービスはどうかなと思っていたが、ヘッドフォンだけでなくスリッパまでエコノミークラスでも出たのには驚いた。でも、自前のがあったので今回はそれを使い、これは次回のためにしまっておくことにした。15時頃初めての飲み物が出た。則裕はワイン。ハーフの半分くらいの小さめのボトルだ。この航空会社の飛行機に乗ったらこれを飲まなくては、という1品らしい。

 食事は15:30頃。ビーフとフィッシュの2種類用意されていたが、我々の所はもうビーフしかなかった。日本からの積み込みらしく巻きずしがあった。則裕は前回のことがあるので、腹大丈夫かなあ、と言いながらもきれいに平らげる。順子は前日からの風邪のせいであまり食欲が無く、半分以上残してしまった。食事が終わる頃には、もう外は真っ暗。機内の電気も消され、窓も閉じられお休みタイム。どのくらい時間が経ったのだろう。電気がつくと飲み物のサービス。この飲み物のサービスは今後も頻繁に行われて、乾燥するからとのど飴やミネラルウオーターを用意していったが全く必要なかった。則裕は、更に赤ワインと白ワインを1本ずつ空けていた。21:30頃2度目の食事。ややロシアっぽくなったのかハムの料理。順子は相変わらず食欲が無く殆ど食べず。ジュースだけはたくさん飲む。

 0時過ぎやっとモスクワ到着。ここで時計を6時間ほど戻す。従って18時になる。「ものすごく寒くて、ものすごく汚い」と聞いていたので相当な覚悟をしていたが、うっすらと空港に雪が積もっている程度だし、免税店やレストランが並んでいて結構きれいだった。でも照明は最低限のものしかなく、薄暗いことに変わりはない。公衆電話もあって記念撮影。浮浪者など入り込む余地もない。もっとも乗り換えで、空港の外に出ないせいかもしれないが。免税店をのぞいてみたが、購買意欲をそそるようなものがない。列の中から次々現れる人形も、傷ついたものも置いてある。それに驚いたことに金額の表示はドルなのだ。則裕はこれにはショックを受けた。別に共産主義の信奉者ではないが、かつて米国と対峙した大国旧ソ連、ロシアの栄光はどこへ行ったのか、プライドというのはないのか!

 19:55に離陸。今度の飛行機はすごい。何がすごいかって、まず古い。こんなんで大丈夫という不安を抱かせるほど、椅子はガタガタ、テーブルは出ないのがあったり安定が悪かったり。その代わり、中央に荷物入れが無い分天井が高くゆったりした感じで椅子の背も高く寝やすい。大きな荷物は階下の荷物倉庫にまとめておけること。と言って無くならない保証はないのでよほど大きなものでなければ入れる気にはならないし、そんな大きなものは事前に預けているし、さて、どのようなものを入れるのかと思っていたら、乗り合わせたスペインの音楽関係の人たち(この人達がまた陽気なんだ。典型的なスペイン人とはこういうものかと思うくらいよく喋り笑い飲む。)のベースなどを置いていた。コートかけスペースも中央にあり、さすが寒い国の飛行機だと妙に納得。さすがにここでは日本語の案内は無し。

 しばらくして、また飲み物と食事のサービス。機内で都合3度目になる。さすがに順子だけではなく則裕も全部は食べなくなっていた。同じ様な大味に飽きてきたらしい。4時間で到着のはずが、どうしたわけだろうか5時間もかかってやっと1時近くに空港に降り立つ。ここでまた時間を現地時間にするため2時間ほど時計を戻した。23時ということになる。入国手続きやら両替(3万円をスペインペセタに両替)に手間取って0時過ぎにやっとバスに乗り込む。0:30ホテル着。何もせずにベッドに潜り込む。

 ミンダナオホテル:繁華街から少し離れたところにある近代的なホテル。721号室。ツイン。洗面所は広く、洗面台も2つ。バスタブも大きく、トイレの他にビデ有り。ヘアードライヤーは備え付け。タオル・石鹸・シャンプー等はあるが、歯ブラシ、スリッパ、寝間着は無い。これは今後の何れの場合も同様。