12月28日(日) 第3日目

 サラマンカ(9:00)市内観光(マヨール広場、貝の家、クレシア(修道院)、新旧カテドラル、旧大学(プラテレスコ様式の入り口、フライデルイスデレオンの講堂、礼拝堂など))(11:00)ホテルにてトイレ休憩(11:25)(12:40)途中BARにてトイレ休憩をするなどして(14:15)カセレスのレストラン、アラスカにて昼食(15:30)雨の中カセレス散策(15:45)星の門、サンタマリア広場、カルバハル邸、ゴルフィネス邸、風見鶏の家、パラドール(16:35)(17:30)トルヒージョの宿泊先パラドール着−ホテルにて夕食(20:30)


 朝食は7:30からとのんびり。今朝はハムが6種類、チーズにパン、シリアル、ヨーグルト、生オレンジジュース、コーヒー。朝はどうやらこんなメニューらしい。ま、正月と思えばハムでも良いか。ハムにもいろいろな物があって、人によっては口に合わない。

 今日は、まず荷物をホテルに置いてサラマンカ市内観光。一番最初にすぐ近くのマヨール広場へ。スペインで最も美しい広場の一つということで、スペインバロック、即ちチュリゲラ様式の美しい建物がぐるりと囲んでいる。これはどうやらすごく派手な彫刻を施した物らしい。しかし、いろいろな建築様式を話されても知識がないのでチンプンカンプン。もっとよく調べてくれば良かった。中央には、キリスト誕生の模型が置いてある。これはこれからも各地で目にすることになるが、これが「クリスマスはキリスト誕生を祝うもの」という正統派の祝い方のようだ。

 ここでハプニング突発。順子のアッハッハがいつまでも止まらない出来事が則裕に起こってしまった。これだから2人旅は止められない。広場の外にはマックがあった。妙に懐かしい気がするから不思議。昨日とはうって変わって静まり返った繁華街を歩いてまず貝の家を見る。壁にホタテ貝のような物が埋め込まれている変な家だ。レコンキスタ時代に海戦で敗れそうになったときにホタテ貝に助けられたのか何かの化身のホタテ貝が導いたのか、そんな理由でホタテ貝が守り神になったことに由来しているらしい。


 向かい側にはクレシア(修道院)がある。この建物も立派だ。そこからしばらく歩いていくと新大寺院へ着く。ここもすごい派手な彫刻。「ゴシック様式の最後のため息」と称されるのだそうだ。とにかくすごい門だ。その門は勿論修復の手が入っているのだが、いつそれを行ったか分かるようにとその時代を反映する宇宙飛行士とソフトクリームを手にした猿が彫り込まれているのには驚いた。原状を変えるなんて日本ならまず考えられない。スペインのおおらかさか。中を抜けると派手な裏門のそばにひっそりと旧大寺院が建つ。こちらはスペインロマネスクを代表するという清楚な建物だ。派手さに目が疲れた私にはこちらの方がホッとする。


 次に旧大学を訪ねる。そう、サマランカは大学都市なのだ。サマランカ大学、ここはスペインルネッサンス、つまりプラテレスコ様式だ。これは浅い浮き彫りが特徴とか。あー、頭がグチャグチャ。そのプラテレスコ様式の傑作という必見の正面玄関を見る。レリーフは3段に分かれ、そのどこかに蛙がいるという。これを見つけられると幸運が、と勝手に思って探すが、見つけられない。添乗員さんに教えられてやっと、ドクロの上にいる蛙を発見。ほんに小さな物で、これは自分で探すのは不可能だ。中に入って、フライデルイスデレオンの講義堂や礼拝堂を見る。礼拝堂ではここの職員や卒業生などの結婚式も行うそうだ。中庭から建物の壁を見ると赤い文字が多数書き込まれている。これは無事卒業試験に合格した者が喜びを持って書くのだそうだ。中心のマーク状のものはビクトリーを表しており、昔は闘牛の時に流された牛の血を用いたとのこと。外へ出ると同じ様な落書きがあちこちに見られる。そこに何と、今上天皇皇后の名前も書かれていた。今は、こうして訪れた記念として書き込むことがあるようだ。

 ホテルへ帰る途中公衆電話を発見。則裕に言わせると、公衆電話のある町は安全ということになる。しかし他の自動販売機というのは見かけない。その代わり、民家の屋根の上にコウノトリ発見。その後も高いところに巣を作っているコウノトリには何回もお目にかかった。

 ホテルへ戻って荷物を積み込んで、またバスの旅。水の豊かな所あり、大きな牛の看板あり、山間の集落ありと変化に富んだ景色を楽しみながら、途中トイレ休憩。BARを借りたのだが、こちらの人は気軽に貸してくれる。しかもチップ不要ときているのだから、人がいいのだなあと思う。そうそう、BARの床にゴミが多いほどおいしい店ということらしい。客が多いから汚れるということで、わざと掃除をしないそうだ。昼食の場所は少し迷ったが、無事ありつくことが出来た。最初の魚介スープはカレー汁のようなものだった。他に豚肉とフルーツ。どうも味付けというより量が多すぎてなかなか全部平らげることが出来ない。また残してしまった。この頃から大粒の雨が降り始める。「ここはカセレス、(私の持ってる)これは傘です。」(まどかちゃん作)というシャレを聞きながら、みんな元気にカセレス見学に出かけた。入り口は星の門。馬車が入りやすいようにと曲がった門だ。ここにはゴシック期やルネサンス期の中世の貴族の館が並んでいるとのことだが、わからん。写真だけパチパチたくさん撮った。

 サンタマリア教会とサンマテオ(多分ザビエル)教会も外から見た。途中ここのパラドールでトイレ休憩。雨で気分が滅入っていたのも原因か、あまり記憶に残っていない。そう、それに雨で記録もできなかったし。仕方ない。・・・そうそう、思い出した。そこは昔の貴族の家を使ったパラドールで、中心に猫の額ほどの中庭があり、少し奥をのぞいたら宿泊者用ということで、中に入ってくれるなと怒られた。

 5:30、暗い中をホテル到着。今夜はパラドール。旧サンタクララ修道院を改装した所。各部屋のドアには、その名残が残っていて面白かった。室内にもそれらしい様子が残されていたが、設備等は普通のホテルと何ら違いはない。本日の室番40号なり。驚いたことに、浴室は床暖房してあり、トイレ部分の壁も暖かかった。