12月31日(水) 第6日目

 ウベダ(8:45)→グラナダ(11:00)アルハンブラ宮殿(カルロス5世宮殿、裁きの間、アラヤーネスのパティオ、大使の間、ハーレム、ライオンのパティオ、王の間など)、ヘネラリーフェ離宮(13:00)→レストラン、パコマーティンにて昼食(13:30)→(15:40)モンテフリオ散策−(16:00)エルカルナシオン教会前にて日本の新年(16:10)(19:00)ウベダ−ホテルにて夕食(20:30)


 今日はこの旅の楽しみの1つであるアルハンブラ宮殿へ行く。お天気は雨こそ降らね、という程度の物で、ちょっとがっかり。ま、傘をささないだけ良しとするか。現地のガイドさんも私の感じではたぶん雨がすぐに降り出すから急いで観光しましょうという(勿論英語のガイドです)感じ。

 出口の所でまずトイレを済ませてからいよいよ見学開始。初めにカルロス5世の宮殿へ行く。ここは四角い建物の中に円形の中庭があって、その中央で手をたたくと鳴き龍のように音が反響して響く。今でも夏に舞踊祭が開かれる所なのだそうだ。

 次からは有料。お金を払ってから中に入る。まず「メスアールの間」。絵タイルと漆喰に施されたアラベスク模様が美しい所。イスラム時代は裁きの間だったが、後にキリスト教の会議室になった。あっ、そう、という感じでこの部屋は過ぎた。しかし次のアラヤネスの中庭は見事。細長い池とその両脇の生け垣の緑が美しい。しかも建物が池に写ってきれいだ。タジ・マハールもどきといった感じ。それから、ライオンの中庭に出る。アラブ人の美意識を最高に高めたまれにみる芸術作品というものだ。本来これは水時計で1時には1頭のライオンの口から、2時には2頭のライオンの口から水が出るというのだから驚き。この日は全部から水が出ていた。この周りの建物はハーレムで、女性は2階に住んでいたのだそうだ。その中庭を挟んでいろいろな部屋があったが、どれがどれかはわからん。

 その後、ここを出てヘネラリーフェ庭園に行った。整然と手入れの行き届いた庭園だ。解説書には咲き乱れる花々とあったが、季節柄やはりそれはなかった。

 全ての見学を終えて、昼食のために町へ出る。町には露天商が出ていた。傘、帽子、ネクタイなどを売っていたが、売り子は皆黒人だった。アフリカからの出稼ぎか?そこでの食事はイカの煮込みのような物。結構おいしかった。食後、また皆の期待にこたえるべく帽子を見て歩いたが、ナイキマークの帽子、しかもどうやら偽物らしいので止めた。ここまで来て何もナイキではあるまい。

 今日最後の訪問地はモンテフリオ。ここも白い町で、アンダルシア地方で最も美しいというが、あいにくの雨で、寒くて早く帰りたい気の方が強くてあまり印象にはない。というより、殆どBARの中にいたからだ。ただ、ここで日本の新年を迎えた。モンカルナシオン教会の前で、カウントダウンのあと盛大に「新年おめでとう」と言いあった。道行く人々がなんだろうという顔でじろじろ見ていたがお構いなし。

 さて、本物のというかスペインの新年は、この夜、マヨール広場で迎えた。めいめいホテルからもらった12個の葡萄を手に広場へ行き、教会の時を告げる鐘に合わせて葡萄を口にほうり込む。かなりのスピードで次々に投げ入れたので、口が膨らんでむせってしまった。でも土地の人は慣れたもので、平気な顔をしていた。もしかしたら食べやすいように皮もむいて種も取ってあったのかも知れない。
 その後、人々は持ってきたシャンパンを抜いて回し飲み。我々もそのお相伴にあずかった。則裕など一緒になって大騒ぎ。スペインの人の明るさ陽気さに圧倒されっぱなしだったが、みんな負けずにはしゃぎまくった。小雨模様だったので人出は少なかったようでちょっと残念。我々はそこで帰ってきたが、人々は夜通しダンスをするとか。シャンパンを飲ませてくれたおばさんも張り切っていた。楽しい思い出の一夜だった。