八日目:7月27日(木) 快晴

 (日本人は飯だ?)今日は最後のハイキング。そして実質観光も最後の日。いい天気になりますようにと思いながらいつものように5時に目を覚ます。直ぐに外に出てみると、雲一つ無い快晴の空。もうこれだけでルンルン気分。朝食はいつものコンチネンタル様式のものなのだが、ご飯と醤油があったので、則はご飯にスクランブルの卵を乗せて醤油をぶっかけてたべた。これが思いのほか美味しかったようで、他の人にもすすめて感謝されていたのは可笑しかった。(写真は朝日に輝くアイガーと我々。)

 (高原列車の雄大な眺め)雲の出る前にと気がせく中、やっと集合の8時10分になって、お弁当をもらって出発。駅まで約10分の道のりを歩く。8時50分のグリンワルド発の電車に乗ってまずはヴィスターズビルに向かう。大部分を河に沿うような形で走るのだが、その河は、例によって氷河の流れ込んでいるということで白濁色。水量が多くで流れも早く、豪快な感じだ。そのうちにまた山が見えかくれするようになり、そんな景色を楽しんでいるうちに40分は直ぐにたってしまった。
 ヴィズダーズビルで9時45分発のシーニゲプラッテ鉄道に乗り換え、いざ目的地へ。2両編成の電車がいくつか続いて登っていく風景は、絵になる。それが深い谷のところであったり、雪山をバックにしているところであったりするとなおさらだ。(右は高原を行くシーニゲプラッテ鉄道。眼下の街がインターラーケン。) 
 電車がいよいよ急勾配の上りに入ると、立っているのも難しいような傾きになる。木と電車の窓枠が×点に交差しているのだ。その角度でどのくらいの斜面かがわかる。箱根の登山電車の比ではないような気がする。やがて下のほうにインターラーケンの町と2つの湖が見えてくるようになる。上にも下にも雲一つない。

 (ほんの少しの山登り)10時37分にシーニゲプラッテの駅に到着。なんとアイガー・メンヒ・ユングフラウの3つの山だけでなく周りの山まで統べて見られる。まさに絶景である。しばらくそこで写真を撮って11時からハイキングが始まる。まずは100mを30分で登るという現地のガイドさんの説明で順さんはぎょっとしたようだが、ここまできて止めると言う訳にもいかず頑張って歩き始める。確かにややきつい上りだったが、それはほんの少しで、また、今日のガイドさんは上手で、適当に説明を入れたり休憩をしたりしてくれるのであっという間に展望地に出た。勿論その間、山と花には事欠かず、順さんは相変わらず一番最後で写真を撮りまくっていた。ほぼ360度の視界が開けるところで、ここで1時間の昼食タイムとなる。(写真の説明。これだけ三山がくっきり見えるのは地元街どの方の話でも珍しいらしい。3つのピークは左からアイガー、メンヒ、そして肩を持つユングフラウ。昨日はこの方まで行ったのだから、感激も新だ。)
 ここに大パノラマがあるので是非見て欲しい! ・・・めちゃくちゃ時間がかかるので注意!

 (下山と植物園見学)昼食後、また30分、今度は違う方向へ下って行った。と、今まで見られなかったアルペンローゼが沢山咲いていた。順さんは今まで以上に驚喜したように則に知らせて舞い上がっていた。勿論それ以外にも花・花・花で山全体が高山植物園という感じで、柵などもなく自由にさわることが出来る。やはり日本とは規模が違う。そんな思いで歩いていたので直ぐに下の植物園に着いてしまった。ちょうど駅の裏手の小山一つ分が植物園になっている感じで、ここだけでもミニハイキングができる感じのところだ。ここでは1時間半ほど時間がある。順さんが今回の旅で一番に来たかった所だったが、今まで雄大な自然の花園を見てきてしまったので、こういう人工的な植物園は全然魅力がなかった。ただ、それぞれの花の説明がしてあるのがいいのかも(もっとも我々には読めないのでわからない)。それと、他では見られないエーデルワイスと黄色いトリカブトが見られた。ここで日本語の花の解説書があったので購入。(赤い花がアルペンローゼ。白い花がエーデルワイス。)

 (スイスの登山電車について)14時41分の電車で帰路に着く。行きと同じコースをたどって、16時10分にグリンデルワルドへ到着。これで今回の旅の登山列車乗車は最後となるが、スイスの鉄道もスケジュールはかなり正確だった。経験したその殆どが単線で運転しているということを考えると、その民族性も厳格なのだろうと思いを及ぼすほどだ。

 (ワインのよいスイスの夢)今日は夕食は付いていない。それぞれが自由にということだったが、希望者がいればお世話をしましょうという添乗員さんの行為で10数名が申し出た。そのために、けっこう走り回ってくれたらしい。探してもらったところは我々のホテルの目の前に歩ホテルの階下のレストランだ。ここで我々はチーズフォンデュを食べる。選んだサラダは普通のものだったが、スープは本日のスープで、感じとしてはじゃが芋ベースの薬草入りスープと言う感じかと思う。それから干肉。これもスイス料理ということで食べたのだが、乾燥したビーフジャーキーのようなものと想像していたが、どちらかというときわめて生に近い、生ハムを少し薫蒸したような感じのもの。やや塩気がきいていて、酒の肴としてはこれ以上のものはなかった。我々はそこでワインを3本飲み、それでも足らずにホテルのバーで1本開けて、合計4本飲んだ。どうしようもないやつらだと思う。こうしてスイス最後の夜はスイス料理とスイスワインで更けていった。
 部屋に戻って風呂に入り、ベッドに入ったのは12時を回っていた。

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