九〜十日目:7月28日(金)〜29日(土)  雨

 (さあ帰り支度を!)今日は朝寝坊をと決めていたが、正解だった。5時に起きてみたが外は雨だ。時々小止みになるものの、時にして雷の音も聞こえ、激しい雨となる。これでは小ハイキングも無理だ。昨日の酒も残っていたので、朝飯は9時少し前に食べにいく。と、朝食会場は昨日までとうって変わって外人さんでいっぱい。日本人は我々を含めて6人しかいない。添乗員さんがあんなに早いのは日本人だけですよと言っていたのがわかった。昨日と同様、則は御飯にスクランブルエッグをのせ、そこに醤油をかけて食べる。長粒種の特有の臭みが醤油で消されて、本当に存外美味いのだ。が、外人さんでご飯を取りに行った人は全くいなかった。これは日本人のためのメニューなのだ。

 (チューリッヒへ)部屋に帰り鞄に詰める作業をする。思ったほどには土産はない。鞄も膨らんではいない。それでもだらだらと作業をしていたら、バゲージダウンの時間が迫ってきた。そのあと日記を書いたりしてチェックアウトの12時まですごし、少し雨も止んできたので買い物にでも出ようとロビーにいくと、またあっという間に暗くなり雷とともにスコールのような雨が降ってきた。同行の氏の殆どもこの雨で、結局買い物をしていた人々も避難してきてロビーに全員集まってしまったので、13時の予定が自然と12時45分出発になった。
 バスは順調に進んで、途中トイレ休憩を挿んで4時前には空港へ着く。登場手続きに時間がかかったが、それでも出発が早めだったので、出国してからも1時間半程度の余裕があった。我々もこの時間を利用して残りのスイスフランを使い切った(カウベルとチョコレートを買った)。
 ところで出国手続きは、聞いてはいたが、無いに等しい。早く行けというように係員が手を振るので順さんはパスポートを見せようともせずに通過。後で、これが集団密輸団だったらどうするんだろうと話したが、それだけ日本人というのは信頼されていると言うことか。いつまでもこの信頼が続いて欲しいと願う。

 (パリへ)飛行機は予定より10分遅れて出発した。目的地はパリだが、この飛行時間は我々が比較的よく利用する羽田−新千歳間の飛行時間より短い。行きのアムステルダムからチューリッヒよりも更に短い国際線なのではあるが、そうした短い時間でも食事は出る。単なるフランスパンのサンドイッチだが、それでもチーズと肉の2種類用意されており、飲み物もさまざまだ。だから非常に忙しい。その上、添乗員さんも今回はやけにサービスがよかったと言っていたが、アイスクリームのサービスまであった。
 その上に免税品の販売まである。今回我々も買おうとしたものがあったのだが、我々の少し手前でカードの処理をする機会が故障して、そのままになってしまった。添乗員さんが最近はやっていると言う話をしたために同行の人たちのいく人かが購入したスオッッチのスキンだが、普通のタイプでは空港の免税店を含めてどこでもおしなべて統一されているようで100CHFだったのだが、ここでは95CHF(つまり邦貨にして6500円程度)と安かった。

 (日本へ)まぁそうしたわけで、あっという間のCDG。着いたのはターミナルB2でいつものように日本便はFなので、バスを使って移動。到着便も10分程度の遅れで、殆ど時間通りだったにもかかわらず、登場手続きに時間を要し(実際並んでいたフランス人が怒ってしまってひとときやや騒然とした)、飛行機への搭乗は駆け足となった。その上にバス移動の搭乗だったので冷や汗ものだった。だがこうした場合えてして事件は起こる。機長の説明では、搭載荷物検査のためのX線検査機が故障したとかで、1時間も実際のフライトは遅れ、我々の駆け足も無駄になった。22時30分無事離陸。
 飛行機が水平飛行に移ってからおしぼりのサービスに続いて飲み物サービス、続いて食事となる。その後はまた退屈な時間が流れる。帰りは欧州線は偏西風に乗るから少しは飛行時間は短くなり、所要時間は11時間15分。映画が二本上映されていたが、後半の「どら平太」だけ見る。映画が終わると機内は明るくなり、おしぼりサービスが始まり、朝食(欧州時間にすれば)となる。これが済めば日本海はもうすぐだ。
 そうこうしているうちに前のスクリーンでは入国の方法の説明ビデオが始まった。着陸予定時間からもう1時間を切っている。着陸予定時間30分前、海岸線が見えてきた。この機は機材が古いせいか、前方のスクリーンに飛行コースが出ないので、正確に今どこを飛んでいるのかは定かではないが、日本上空に入ったことは確かだ。15分前ペットボトルが曲がる。高度がだいぶ下がってきていることが知れる。16時45分予定がしばらく成田上空を旋回したので、実際は53分だった。

 (我が家へ)パスポートコントロールも難なく通過。どうせ荷物は出てこないだろうと順さんを座らせていたら、以外と早く出てきた。添乗員さんにお礼を言ってから、税関審査へ。「荷物はこれだけですか?」と聞かれ、そうですと応えると、「別送品もないんですか?」と聞かれ、それもなしと言うと随分少ないなぁと言う感じで通してくれた。持ってみればわかるが35キロはあるので、実際はふつうの二人分の重さだった。だから、その後に宅配を頼んだら、30キロ以上なので値段は替わらないが破損に責任は持てないと言われてしまった。飛行機が遅れたけれども荷物が早く出てきた分帰りは早くなった。
 荷物を送る手続きを済ませて、第二空港ビル駅には17時30分(つまり飛行機を降りてからわずか30分)に立つことが出来た。17時37分の京成の無料特急で帰路につく。19時30分前には自宅最寄り駅に立っていた。食事をとって20時過ぎに自宅へ。これで旅は終了となった。終わりよければ総て良しは、旅にも言える。アルプスを堪能する旅は終わった。

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