7月20日(火) バンコック観光

(まだたいして寝ていないのに・・・)
 今明寝たのでどうかと思ったが、緊張しているせいかモーニングコールの6時より早くに起きる。夕べの雷鳴が嘘のように晴れやかな朝だ。夕べはものすごい雷だった。雨の振り方もバケツをひっくり返したようなと言う表現がぴったり。久しぶりに周りを明るくする雷を見た。今は雨期だと言うから仕方ないが、こんな天気が続いたら嫌だなあと思う。
 頭の芯がまだぼーとした状態だがとりあえず荷物の整理をして、朝ごはんの場所へ行く(6時20分)。朝食はバイキング方式だが、ここに連泊するので、同じものを何度も食べなければならない。そこでチョイス注意して食べた。ただ則はあまり食べられなかった。その国の料理でなく、むりやり洋式のもの出すのには、どうも口に合わない。そういう点、順さんはパンがあれば生きていられる人だから世話がない。

(30分遅れて出発)
 集合時間に7時30分より15分前にロビーへ行ったが誰もいなかった。さすがにまだ集合時間には早かったので、写真などを撮って過ごした。集合時間の7時30分になってもバスが来ず、結局8時に出発した。別のホテルからの送迎が渋滞に巻き込まれたり、ホテルになかなかバスが横付けできなかったりで、30分も遅れてしまったのだ。それでもバスは何事もなかったかのように出発。この混雑もバンコク名物だそうだが、これは遠慮したい。

(観光の始まりは船)
今日はバンコクの観光の売り物の一つ水上マーケットへ船でいく。結構楽しみ。しっかりミーハーしてるのだ。道路の混雑も思っていたほどひどくはなく割合スムーズに15分ほどでついた。
 乗り場は観光客であふれていた。外人さんが(我々もだが、西洋人のこと)結構多くて、団体で歩くのは日本人くらいなんて言われていたことが嘘みたい。
 大きな観光船もあったが我々の乗ったのはモーター付きの、20人くらい乗れるほどの船。これがまた飛ばすこと飛ばすこと。汚い水を振り飛ばしながらものすごいスピードで飛ばす。それでもうまくしたもので船の中に入ってこないのだから、うまく計算してあるのだな、と思っていたら、油断大敵、水しぶきが半身を濡らしていた。でも、太陽の日差しが強いので、あっという間に乾いてしまう。
 このどろどろの汚れ水。それでもそこで洗濯や水浴びをしている人がいて、生活には欠かせないものになっている。また、両岸には水上の家が立ち並び、人々の交通路にもなっている。ガイドの説明によると、雨期でなければもう少しきれいなのだそうだ。
 確かにこう暑い国では、下が水というのは涼しくていいという知恵なのかも知れない。しかし、遠くにそびえる超近代的なビル(そのほとんどがホテルと言うから驚き)と見比べるとまさに別世界の感。貧富の差が大きいようだ。

(水上マーケット)
 そうこうしているうちに、そろそろマーケットです、という声が聞こえたかと思うと、いたいた。小舟に乗ったおじさんおばさんたちが。といってもたいした数ではなく、閑散とした感じ。もっとも、観光船も我々のしかないからあまり儲からないのかもしれない。
 そのうち我々の船に近寄ってきて商売を始めたが、中国と同じ、我々の船の縁(へり)をつかんで自分たちの船を横付けするのだ。民芸品などのお土産が多かった。高いと聞いていたので端(はな)から買うつもりはない。客の一人が珍しいからというガイドに勧められてドリアンをかったが400B(バーツをbまたはBと表記する)。
 後で伊勢丹で見たら100bもしなかった。まさに暴利だ。しかし、これも観光料の一つと考えれば、許せる?(写真はドリアンを切って中身だけトレーに入れているところ。こうして売ってくれる。ちなみに、このドリアン、ホテルには持ち込み禁止だ。臭いが強いからだろう。)
 さて、せっかく買ったのだが、あまりおいしくなかったようで、残していた。もっと冷えていればと言っていたが、どうなのだろうか。

(お土産やさん)
 30分ほど船旅を楽しんでからいったん上陸。
お土産やさんに入る。結構品数が豊富だった。そこで何か買おうと物色していたら、例のごとくおばさんが付きっ切りで離れない。で、見つけたのが木彫りのカエル。木魚のような構造になっていて、カエルの背の突起部分を付属の棒でこすると蛙の鳴き声がするもの。おもしろそうだが、やや高めなのでやめようとすると、これまた例によってディスカウントが始まる。で、550bを400bにまけてもらって購入。

 ほかにも面白いのが無いかとさらに物色していたら、我々のツアーの一群が船に向かっているのが見えたのであわてて追いかける。集合場所に全員いなくても移動してしまうとは、これから気をつけなければ。これが日本だと神経質なくらい人数確認をするのにおおらかと言うか。
 このことはこの後、バスが出発してから全員いないことに気がついてUターンしたことからもうかがえる。おおらかなのか、雑なのか。ここへ停泊していたのは、結局8時45分から9時15分の間。
今回の旅行ではあまり日本人の多さが目に付かなかったが、さすがにここには幾組かの団体がいた。

(暁の寺 9:30〜10:05)
 また船に乗って行くと、次第に次の目的地の一角が目に入ってくるようになった。大きいので遠くからでもきれいに見える。
 15分ほど船に乗り、9時30分頃暁の寺に着いた。船からの風景も素晴らしかったが、近づいてみるともっとすごい。きらびやかな贅を尽くした建物という感じだ。が、すぐには側へよれなかった。というのもやはり観光地。物売りが結構多い。民族衣装を着て一緒に写真をどうぞ、という人や錦蛇(?体長2m位)を体にまいて触ってみませんか?という珍しい人までいた。ただし、うっかりその言葉にのってここで写真を撮るとモデル料が請求されるそうだ。
 中に入ると高い塔が3本そびえていた。そのすべてに細やかな彫刻が施され天気がよいせいもあって輝いて見えた。ここは夕日がきれいなのだそうだが、今はまだ午前中。ただ、太陽に輝く様は想像できる。このかが焼いている物は陶器の破片。輸入する際に壊れてしまった物を利用したのだそうだ。
 帰りぎわに、入り口の寺(建物?)へ行って、お坊さんに福水をかけてお祈りしてもらう。健康祈願と言うところか。お守り代わりにミサンガをもらう。ミサンガというのは、少し前に若い人たちが腕につけていたひも状のものと全く同一。20bをお布施として支払う。
(本日は晴天也。この空の青さを見よ。)


王宮とエメラルド寺院 10:20〜11:00)
 また船にのって王宮へ向かう。これもおよそ15分、10時20分には王宮の船着き場に着く。これでこの船ともおさらば。結構おもしろかった。基本的に順さんはこういう乗り物が好きなようだ。
 王宮は半ズボンやノースリーブは禁止。サンダルもだめ。ここはさすがにというかすごい人。観光客であふれている。なのに、物売りが目につかない。今までだと、どの国に行ってもしつこいくらいに付きまとわれていたのだが、この国ではそういうことはない。
 ただ、ガイドの説明では人込みの中ではスリが多いので気をつけるようにとのこと。おもしろいことにそういうスリはタイ人ではなくフィリピン人だというのだ。もっともこういう説明にはもう驚かなくなった。

 王宮を入るときに入場券をくれたので、いい記念になると思っていたら、入るときに採られてしまって残念。券と引き替えにパンフレットをもらうが全部英語。その代わりに同伴の写真屋がやたらと撮りまくっていた。後で売りつけるつもりなのだろうが、日本の相場だと200円から300円というところか。
 ここは金、金、金。これまた贅の限りを尽くしている造りだ。金閣寺を彷彿とさせるが、こちらの方が大きいかな。
 残念だったのは王宮内にあるエメラルド寺院(宝物の仏像がエメラルドで出来ていることに由来する)は、なにか公式行事だかえらい人がきているかで、拝観できなかったこと。先にもらったパンフレットで想像するしかないが、季節によって国王自らがその法衣(?)の着替えを行うという。11時暁の寺院を出る。

(宝石屋 11:30〜12:15)
 次に宝石屋に案内された。11時30分到着。タイ自体に宝石類の特別な鉱脈があると言うよりは、加工技術が発達しているので一大集散地になっているということに由来するようだ。さりとて、我々には買うものはない。だいたい順さんに貴金属を買っても、身につけるチャンスが無いものだから結局死蔵されるだけ。というわけで、申し訳ない程度にある民芸品売り場で品定めしていて時間を過ごした。写真の売場で品定めをしているのは民芸品のお面。ただ質問しても「壁掛け」としか返ってこないのでは、由来が分からず買えない。ずっと付いていた売り子に、何も買わないの?と言われたが無視して、12時15分出発。

(昼食 ビール 12:30ー13:30)
 昼食時には勿論ビールが付き物。今回はワインではなくもっぱらビール。タイのシンビール。だが、ここのビールは生ぬるくて苦みだけが目立ってあまりおいしいとは言えなかった。タイの人はこうして飲むのかなあと疑問に感じながらのシンビール(シンハービールとも言う)の1杯目と相成った。
 料理は独特のスパイスがきかせてあるので、則は喜んで食べるが、順さんは敬遠がち。中央線の東京阿波踊りで有名な高円寺の「アジアン・ママ」の味付け(こちらがま円しているのだけれども)。でも、食べられないことはない。結構いろんな味があるので選べるのだ。

(ローズガーデン 14:30ー16:00)
 もともとその名のようにバラの庭園なのだろうが、現在ではタイの様々な民族芸能や象のショウで有名になっている場所。ターゲットは外国の旅行者と言うところだろう。正直言ってあまり期待しないで出かけた。ただ一つ楽しみだったのは、象に乗ること。近くに寄ったこともないのにどうやって乗るんだろうと興味津々。
 これはオプショナルかと思っていたら、入る際に先ず象に乗ってくれというガイドの説明があった。どういうことを意味しているのかあまり考えもせずに、例によって先頭を切って入っていった。 階段を3mほど上がっていくとそこが象乗り場だった。なんと文字通り象の上に乗るものだとは思わなかった。そこから象の背の上に括り付けられている箱の上に乗るわけ。それは二人乗りで、順さんと則が乗り込むとグラッとゆれて何か空中にほうり出された感じだった。結構危うい感じで、ほんの10メートルくらいの距離を往復するだけだが、結構それはスリルに富んだ経験になった。
 それが終わったら急いでショーの行われる場所へ向かった。小さなものだろうと思っていたら、とんでもない話で、まるで相撲の地方巡業のような賑わいだった。席は自由席になっていた。最初に座った席は脇のほうで角度的に悪かったので、少し高い所から見下ろす形にはなるが正面に近い場所へ移動した。
 まずはじめに、坊さんの入門式、それからタイ舞踊やムエタイ(キックボクシング)結婚式などのアトラクションがあった。こういうものかと知るにはいい見せ物だが、面白かったのは、剣術ショーの出演者の一人が出てくるときに階段でつまずいて転ぶこと。これはお定まりのようで、先に同じところを回った人の体験談にも書いてあったことと同じことが目の前で起こったので笑ってしまった。が、全体にはこれが受けていた。
これが終わってから第二部の象のショーへ行った。これは外でやるので場所を移動する。既に大勢の人で座ることは出来なかった。立ったり、大木を運んだり、音楽に合わせてリズムをとったりという技が披露された。
 これが終わる頃にはもう集合の時間。庭を見て回ることは出来なかったが、帰る時間を考えれば妥当なところか。
 バンコクまで1時間あまり。気温はぐんぐん上がって暑くてたまらない。おまけにバスのクーラーは効きが弱くて蒸し風呂とまではいかないけれど結構暑い。それでも、こうしてクーラーがあるだけいい方だ。町中の乗り合いバスには殆ど無いのだから。
(シルク屋 民芸品とシルクハンカチ 17:00ー17:40)
帰る途中、またショッピング。シルクなんて縁がないと思っていたが、則が職場の人へのお土産にと、シルクのハンカチを3枚買った。我が家へは、タイの踊りの人形の踊りのペープサートとキーホルダーを1つ。今回の旅行は珍しく土産物が多いなあ。順さんはそんなつもりが無かったから小さい方のスーツケースできてしまったが、大丈夫かな。

(健康食品の店 水虫の薬 17:50ー18:30)
 10分程度走って、17時50分ころに次に連れていかれたのが健康食品の店という、どうも日本人が経営する怪しげな店。まぁ健康食品と言うより、鮫のエキスとか蜂蜜からの抽出物?だとかを売る店。店の人に聞くとお客は100%日本人とのことで、解説のポスターも全て日本語のものばかり。ここでなんと水虫の薬を買う。邦貨に直すと2500円のもの。順さんの話では則は毎年1万位水虫の薬を使っているのだから、これで治れば安いと言うことだった。ところでその薬を買ったときに応対したのは日本人で、その母親の実家は順さんの勤務先の近くの出ということで、なにか二人で地域のことで盛り上がっていた。
 外へ出てバスへ乗り込むと、バスはエンコしていた。運転手が必死に直そうとしたらしきあとは残っていたが、ダメだったようだ。この暑さでオーバーヒートしたらしい。新しい車を出してくれるように長いこと電話で交渉していた。
 やってきたバスは、マイクロバスが2台。狭くなったが、おかげで夜の飲み物はサービスだとのこと。それって飲み放題?

(タイ舞踊を見ながら夕食 19:30ー20:30)
 無事に夕食場所へ。だが、我々の到着が遅かったのか、食事のサービスとほぼ同時にタイの伝統民族舞踊?のショーを見た。解説も日本語であって、聞いてはいたが、食事とビデオとカメラとで、頭の中がぐにゃぐにゃしてあまりよく覚えてはいない。
 猿が道化として登場していた。一つは大体のストーリーは、王と鬼との戦いがあり、劣性だった王の方へ猿が味方してめでたく鬼を追い払ったというもののようだ(ラーマキエン物語)。ほかにもいくつかの踊りがあった。終わりのほうに2才くらいの子供が一緒に見よう見まねで踊っていたのが可愛かった。最後に子どもが舞台に独り残って、客からの投げ銭(チップ)を受け取っていた。
 ここのビールは冷えていておいしかった。どうやら昼のが例外らしい、やはりタイでもビールは冷やすものだ。全て食べきらない内に帰ることとなり惜しい。

(ホテル着 20:50)
 ホテルについて、荷物を広げて、風呂に入って、寝た。
 面白かったが盛りだくさんの内容で疲れた。

 写真はガイドさんが買ってくれたタイのフルーツ。
 赤いのがランブータン、黄色いのがリューガン。ともに皮をむいて(手で簡単に剥ける)食べる。柔らかくて透明っぽい。順さんは口当たりが好きだが、則はおいしく無いという。

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