7月22日(木) 古都アユタヤ

 夜早めに寝るので、朝の目覚めも早い(6時)。といってこのホテルの周りは散歩には不向きなので、結局ホテル内をウロウロすることになる。7時の朝食の時間を待ちかねて食堂に行くが、メニューの楽しみはないので、食もあまり進まない。

(アユタヤへの道)
 9時30分の出発ということで、少し早めに降りていったがもう全員がそろっていた。ということで、時間前に出発。今日はアユタヤ観光。
 最初にパンパイン離宮という夏の離宮へ行く。バンコクの宿舎からおよそ1時間の距離にあるという。道はすこぶる整備されており、ずっと高速道路が続いているので快適なドライブ。日本でもこれほどには整備されているとは思われないくらいに、車線も多く整備の良さがうかがえる。昨年アジア大会が開かれたせいかもしれないが、どこまで行ってもこの道路の良さは続いていた。
 アユタヤ近くになると、かつては穀倉地帯という田園風景が少し見られるようになった。ただ、この辺も開発が進んで宅地に変わっているのだそうだ。途中大きな川のようなところに蓮の花が一面びっしりと咲いているところがあった。蓮根の産地かと思ったら、仏様に祈りに行くときに持って行くと言っていたが、半信半疑。それほどものすごい量なのだ。これはこの先も何個所も見られた。
 このバスの運転手も相当なスピードで走っている。どうもタイの人はスピードが好きなようだ。順さんはそれを楽しんでいる。ただ則はバスの先頭にのったがバスのメーターは止まったまま。どうやら壊れている見たい。これって怖くない?

(パンパイン離宮  10:30〜12:00)
 1時間ほどしてパンパイン離宮に到着。
 スワンパッカード宮殿のことがあるのでたいして期待していなかったのだが、ここは良かった。良く手入れされた広々した庭園にタイ風、中国風、ヨーロッパ風の建物が立ち並ぶ。そのいずれもが青空に映えてきれいだった。中に一つ高い塔がある。順さんは上るのを渋ったが、則に促されて上まで行く。上ったかいがあるというもの、見晴らしが素晴らしかった.
 右の写真はその塔の上からの俯瞰だが、この写真の左側にある建物が、迎賓館。この宮殿は現国王妃のお気に入りの場所とかで、彼女はしばしばここを訪れ、この建物に泊まるのだそうだ。千波のこの手tものは従来同じようなものがあったが、日本の大手ゼネコンの手により立て替えられ寄贈されたものだそうで、その説明を聞いていて少し恥ずかしくなった。今ひとつの写真は池の浮かぶようにたてられている唯一のタイ式の建物ので、その前での我々。
 所々に軍人が立っていて、見張りをしている。トルコでは一緒に何枚かの写真を撮ったが、ここでは遠慮。何となく堅苦しい感じがしたから。ここは、今でも実際に使っているのだそうだ。ここで1時間半ほど過ごしてから山田長政の日本人町へ行く。

(日本人町  12:20〜12:50)
 20分ほどで着いた。先ず、長政の墓に詣でてから見学。といっても何もない。ただ記念館があるのみ。といってもこれもお土産やの一部に関連の記事が少しあるだけの、とても記念館とは言えない代物だ。どうやら長政の子孫と称する人がやっているらしい? しかしせっかくだからとTシャツを2枚買う。もちろんお揃い。次の旅行に来ていくことにするのだが、1枚200円。まあ、1、2回着られればいいか。でもここにいる人たちはとても親切だった。
 たいしたものもないのに、こうしてみんな買い物をしたので、30分もここにいた。(写真の後ろに見える像は長政)

(今日も遅い昼食  13:15〜13:55)
 それからやっと昼食の場所へ。時間は1時近くになっている。どうも今回の旅行は昼食が遅れがちだ。まあ、朝が遅いから構わないのだが。結局食事にあり着いたのは1時15分過ぎ。ただ、今回の食事はバイキングの中に日本料理や、手作りの野菜いため(好きな野菜をとって頼むと、その場で作ってくれる。野菜のほかに肉もある)など今までに無いメニューがあっておいしかった。もっとも日本料理と言っても、野菜巻きのようなものが少しあるだけだが。当然ビール。ここにはジョッキーの生ビールもあったが、郷に入っては郷に従え、シンハで通す。

(アユタヤ)
14:00〜14:45 ワット・ヤイチャイ・モンコン見学
14:55〜15:30 ワット・プラ・シー・サンペット見学

 2時にアユタヤの最初の見学地、ワット・ヤイ・チャイ・モンコンに着く。
 ここは大きな白い涅槃像で知られるところ。が、それだけではなかった。周りがずっと仏像。いくつあるのか数えるのも面倒なくらいの仏像が並んでいた。もちろん、涅槃像はガイドブックのごとく大きくてすごいと思ったが、寺の面積の広さや規模の大きさにもびっくり感嘆。もっと廃墟のように寂れて何もないところかと思っていたのだ。
 ここの仏像も金で覆われている。昔は全てそうしたらしい。で、ビルマとの戦いの時、ビルマ軍がその金の仏像を持っていってしまうので、自衛策として戦いの時にはセメントで覆ったり首を切り落としたりしたそうだ。ビルマとは戦いの連続だったようで、ガイドの話の中に何回もでてきた。 中のお寺はちゃんとお坊さんがいて今も人々の信仰の場所となっている。お祈りする人は床に直接座るのだが、いわゆる女座り。男の人もこうするのかは不明だが、多分同じだろう。
 この寺の壁に大きな絵が描いてあった。昔の戦争の様子で、馬の代わりに象に乗って戦っている。不思議なもので、馬だと当然のように思っていたのに象だと可愛そうと思ってしまう。タイの王様もそう思ったのか、この戦い(いつだか分からないが)の後は象に乗って戦うことは禁止したのだそうだ。
 外へでると入れ違いに学生の団体が入ってきた。小学生らしい。この暑いのに先生も大変だこと。彼らを脇目に我々は塔へ登る。と言っても階段にして30段くらい。あれば登るのが則だから仕方ない。

 ここで45分ほど過ごしてから次の見学地、ワット・プラ・シー・サンペットへ行く。
 こはまさに廃墟。と言っても残っている建物の大きさはすごい。ここも徹底してビルマ軍に壊されたらしいが、3つの塔は壊れずに残っていて素晴らしい景観を見せている。
 ここは王家のお墓なのだそうで、あちこちのその残骸が残っている。もう少しここの歴史が分かっていればそれなりの感慨もあるのだろうが、「夏草や、強者どもの夢の後」と言った程度にしか想像が膨らまない。が、それでもそんな感慨に耽りながらぶらっとするのは気持ちのいいものだ。
 ここは世界遺産にも指定されているだけあって、感動ものだったが、まだ保護へ手が完全に回っていない点が気がかりでもあった。

(王家の娘を見送って帰路へ)
 十分に堪能して帰路に就く。途中で車が全てストップしているので、何事かと思ったら王様の娘が通るのだとのこと。この辺は日本と同じだなあ。いや、王に対するこの国の人々の敬愛の強さから言ったら、このくらいはなんということもない事なのかもしれない。やっと来た車の群は24台くらい。パトカーが前と後ろに付いていた。
ここからまた1時間半ほどバスに揺られて5時にはホテルへ着く。夕食までに時間があったので、部屋へ戻って一休み。この間を利用してタイの民族衣装を着て撮影はどうかと勧められたが、面倒なので辞めた。ただ、則が一緒に撮ろうと言っていたら撮っていたかも知れない。
 風呂に入ってから、荷物の整理をした。たくさんの土産を買ったので、果たしてスーツケースに入るかどうか心配だったからだ。結果、何とかなりそうだ。今回はスーツケースは一つだけ。

(夕食はタイ風しゃぶしゃぶ  18:15〜19:20)
  さあ楽しみにしていたシャブシャブ。日本のしゃぶしゃぶは好きなのだが、さて、タイのはどうか?
 テーブルに着くと、若い男性が来て全てやってくれた。こちらではそうするのだそうだ。故に我々はただ茶碗に入れてもらったのを食べるだけ。付け汁として日本の醤油と、タイの辛いのがあった。
 さて、しゃぶしゃぶとは言ってもタイのは寄せ鍋のようなものだった。材料を全て入れて煮込むやり方。だし汁はいい味だったので、あまり醤油を必要とはしなかった。そして最後におじやにして終わり。結構おいしかった。
 ここでもビールを2本飲んでいたので最後になってしまった。

(トゥクトゥク乗車  19:30〜21:15)

 夜はオプションのトゥクトゥク乗車。一人4000円也。
 このトゥクトゥクというのはバンコクを所狭しと走り回っている三輪タクシーのこと。その数といったらすごい。これがガソリンをまき散らして結構なスピードで走り回っているのだ。乗ってみたいなとは思ったが、これは運賃が交渉制。決まった値段はないのだそうだ。それから、観光客と見るとなかなか目的地へ連れて行ってくれずあちこち連れ回される事もあるそうだ。そんなことを聞いていたのでまず乗ることはあるまいと思っていたのだが、連れて行ってくれると言うので、4000円は高いと思ったが乗った。
 さて、乗ってみるとこれが結構スリルがある。何しろ出せるだけのスピードで車の間を駆け抜けるように走っていくのだから。窓など無いから、まさに風を切ってと言う感じ。
 これに乗って夜の街を走ったわけだが、まず驚いたのは、バンコクは夜の街と言うとおり、通りには多くの屋台がでてテーブルを囲んでいる人が沢山いたこと。また車の数も道路いっぱい溢れていること。いつ寝るのだろうという感じだ。
 そんな中初めに行ったのが、果物市場。夜の市場というのは初めてだ。ここで仕入れて売りに行くというのだが、いつ?昼間、街では果物売りをよく見かけたが、その人たちだろうか?次々に新しいものが並べられていた。パイナップル、トウモロコシ、ランブータン、パパイヤ、リューガン、後は名前の知らないものがとにかく沢山並んでいて、活気があった。ここでガイドさんが沢山買い込んでいたが、我々にお土産としてくれるのだそうだ。
 次はライトアップされた王宮をめざす。途中の道路も街路樹にクリスマスツリーのようなライトをつけてライトアップしているので、まさに光の道。更にその間を大きな光のアーチもある。これ全て国王の生誕72年のお祝いのためなのだそうだ。とにかく何処へ行っても王様の写真が飾ってあるし、説明にもよくでてくる。それほどこの国の人にとっては王様というのは身近な存在なのかと思う。
 さて、王宮は中に入れるわけではないので道路からの鑑賞となったが、昼間とは違ったきれいさがあった。ただ、塀が高いので上の方しか見えず、全体がどうなっているのかとか、どの部分なのかというあたりがよく分からず残念。
 次は中華街を駆け抜ける。これまたすごいのだ。何がって人の多さ。道の両端にびっしりと店が並び、道路に並べたテーブルにもぎしぎしと人が座ってとにかく食べている。屋台と言うには規模が大きいので多分食べ物屋として店を構えているのではないかと思うが、外で作って外で食べている。ただ、こういうところだけではなく勿論屋台も沢山でている。則はそこで食べてみたかったらしいが、このトゥクトゥクはそこには止まらずただ駆け抜けるだけだった。
 夜の見学ツアーはここまで。後は渋滞の中をホテルに戻った。1時間ちょっとの楽しみであった。

21時50分 就寝

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