2001年8月22日(水)
 ラサ→成都→広州と飛び一日で四川料理と食の都広州を味わう

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<ラサの旅立ち>
 今日の朝も早い。モーニングコールは5時ということだったが、準備があるので4時半に起きる。いよいよ今日はチベットにお別れする日だ。5時30分少し前に降りていくと、まだロビーには誰もいない。ロビーの明かりもついていない。しかたなくソファーに座っていると、やがて明かりをつけてくれた。また暖房とおぼしき機械のスイッチをホテルマンがいれてくれた。そうこうしているうちに他の人も集まってきて、やがてレストランが開いた。実はなぜこう早いかといえば、理由は飛行機にある。第一にはラサ空港までの距離が車で2時間近くも離れているというこのと。第二には、飛行機の便が朝に集中していること。気流の比較的安定している午前中に飛んでしまおうということだろうが、定期便の3便ともそういう状態なので、ラサを離れて成都に向かう場合には、朝の早い時間の出立となる。
 集合は6時。高地ということで旅行社のほうとしてもあまりせかすことはできないのだろうし、また時間をきっちり守るという習慣が日本より薄いこともあろうが、どうもこの旅行は時間に恐ろしくルーズな印章を受ける。というわけで、実際には6時7分に出発。我々のバスはまだ暗くて何も見えない道をひたすら空港を目指した。
 追い越していくランクルやタクシーのテールランプが行く道を示すだけの暗い道をバスは走る。ヤルツァンポ川にかかる橋を渡るところで7時13分。このころようやく空が白み出す。やがて空は急速に明るさを増してゆき、7時45分に空港へ到着するころには夜は明けていた。
 ラサ空港は大きな空港ではない。したがってあまり売店もあるわけではない。ここで則は何かもわからないVCDを2枚買う。表示は48元だったけれども売れないのだろうか、2枚とも40元とのことだった。我々の与えられた飛行機はSZ4404便。定刻だと9時50分発の飛行機。実はここからが今日のつまづきというか長い一日の始まりだった。

<飛行機で>
 成都からの便が遅れたのだろう、飛行機の登場がなかなか始まらない。アナウンスも中国語とチベット語?だけなので、容量を得ない。待合室でももちろん特別な表示があるわけでもない。しかたなしに待っている。こうした時間はとりわけ長く感じられるもので、何やら放送があると、スウスウ(4404の最初の二文字)を来き逃すまいと必死になる。長い時間が経過した後、放送が始まると中国人たちが一斉に動き出した。それで搭乗の時間が来たことが知れた。
 SZ4404は370人乗りの飛行機だ。それが満席で臨時便を含めて4便ということは実に1000人規模で人々の成都ラサ間の動きがあるということだ。これは我々の想像を超えるものだった。搭乗口も3カ所あり、この人数を考える事無く33という座席番号で後ろの搭乗口から乗り込んだが、なんと真ん中の搭乗口至近の番号だった。最近この席に座ったことはない。ようやく人を押し退け押し退けたどりつくと、アテンダントからカードを読めと渡される。いわゆるこの席は非常時には手助けをということだろうが、これを読めない人は・・・と書かれてあり、苦笑した。
 SZ4404便は何時が正確でどのくらい遅れたのか定かではないが、ともかく10時30分に動きだし、37分には離陸した。不幸にも我々の座席は真ん中部分だったので外を見ることはかなわなかったが、体がシートに押しつけられるのを感じながらそっとチベットにさよならを言った。
 朝ごはんをしっかり食べてきたものの、それが早かったので上空に出て11時15分に機内食が配られるころには適当に腹に空間ができていた。それゆえに機内食を適当につまんだ。形式はまったく変わらない西南航空の食事だ。食事が終わり睡魔に襲われそうになる12時10分に飛行機は無事に成都空港に到着した。

<成都着>
 成都空港に着くと実は可能ならば見学する場所があったのだが、既に昼食時間を過ぎているということですぐに昼食場所へ向かう。昼食場所のレストランは、観光客を収容すること中心に考えられているようなところで、ここで我々は成都の属する四川省の料理を食べた。観光客向けのところだけに、マイルドな四川がいいか現地用の四川がよいかと聞いてきた。皆後者を選択したが、辛い料理もそうでない料理もあった。本場の麻婆豆腐はそう辛くもなくおいしかった。これだけでなくおしなべて全ての料理がおいしかった。2時50分にそこをたって、3時20分には空港に着いた。ここで、北京経由で帰るという人と別れた。
 チェックインの後、少し時間があったので、お土産に売店で麻婆豆腐の素を16個買った。1つ8元なりで、安い買い物だった。後は飛行機の飛び立つのを待つばかりと思っていたら、「1時間遅れる」との放送があった。何とこれが予定の4時半のわずか10分前。それから延々と待たされて、やっと搭乗手続きが始まったのが、5時30分だった。我々はしっかりと放送を聞いていたので、一番先に搭乗口へ向かう。

<広州へ>
 飛行機は、6時10分に離陸、その25分後にはもう機内食。メニューは全く同じ。飽き飽きして殆ど手を付けなかった。7時56分に到着してホテルへ向かい、長い移動の1日は終わった。
 最後のホテルは豪華だった。食は広州にありと言い、広州人は「朝・昼・お八つ・夕・夜食」の一日5食を食べるという話だが、そのように我々もなった。機内食が2度あったからだ。もう入らないと言っていたのに、この食事がうまい。結局結構食べて、ビールもほぼ飲み放題状態で結構飲んだ(旅行社の財布が少し減ったかな)。最後の夜は豊かな気持ちになった。

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