2005年12月25日(日)

ホテル(0900)(0920)タイズ博物館(1020)(1107)サビル山(1130)(1230)昼食(1330)(1350)アル・アシュラフィア・モスク(1420)(1425)スーク(1610)(1630)ホテル

4.1 タイズ博物館 9:20〜10:20

 ホテルを出る前にちょっと嫌なことがあった。イヤホンガイドというのを最近各旅行社は使うが、ここの会社ではそれがレンタル。「壊したら1万円の弁償をしていただきます」って添乗員。しかも、ストラップが装着されていない状態で渡され、それを立ったままつけたので順さんは落としてしまった。「注意してください!」って添乗員。しかし取り扱いに注意が必要なら、ホテルのロビーで立ったままさせるな!と言いたい。
 ホテルを出発して程なく博物館に着く。博物館といっても昔のイマムの宮殿をそれに充てた物で、イマムの使っていた部屋や私物がそのまま残されて展示されているだけのものだ。家具や洋服、装飾品、香水などが展示されている。かなりの贅沢をしていたらしい。香水や高級時計などは同じ物がたくさんあって、献上品としてもらった物らしいが本人の欲もあったのだろうと推察する。ただこれらは手入れが行き届いていない。もう少し埃を払ったりして”見せる”ということに気を遣えばいいのにと思った。入り口には、白黒であまりはっきりしないが、処刑された人々の写真が並んでいた。
 内部は撮影禁止なので、外側から建物だけを写した。

4.2 四駆で  寿号車(4号車)

 四駆で市内を走り、更にはサビル山へ行く。標高3000mの所で写真ストップ。3000mってすごい高さなのだけれど、全くそんな感じはなかった。こんな所にも段々になったカート畑が広がっていた。生活のための工夫と努力がすごい。向かいの山頂には14世紀の城塞が、眼下にはタイズの町並が見えた。(ちなみにわれわれの泊まったホテルは、画面上部の白い点の部分。定かではないともうが、町から離れていることだけはわかるだろう。このような場所には下着はない。)

4.3 民家で 11:30〜1200

 たっぷりと景色を楽しんだ後、民家訪問ということで、狭い階段を上がっていくと、応接間のような所に通された。絨毯敷きになっている部屋で、壁に沿うように座るようになっている。そこでお茶をご馳走になった。が、やはり甘すぎるのでそこそこ飲んだだけ。
 と、やおらそこに女性と子どもたちが来て、ショールや装飾品などのお土産を広げて商売を始めた。我が家はあまり関心がなかったが、ショールはたくさん売れた。中には、ヘンナで手に飾りを入れてもらう人もいた。3週間くらいは消えないというので、順さんはやらなかった。ただ、このヘンナ、後で水泡ができるくらいにひどく被れた人がいたので要注意だ。つまりは混ぜ物が多いということか。しかし、どうですかと勧められて、それが偽物の(黒色・・・本物は濃い茶褐色)で、被れてしまうというのは考え物だ。以前どこかの国で見たときにはもっと精巧で、ヘンナで被れるというようなことはなかった。旅行社側もこうした事実はつかんでおかなければならないだろうが、この会社にそれまで求めるのは難しいことだろう。(添乗員がやってみてはどうですかと勧めたのだから、損害賠償の対象になるのではないか?)

4.4 昼食 12:30〜13:30

 きょうはまた違った料理が出た。カレースープ、オクラの煮込み、チキンの唐揚げ(?)など。また、水も1本。今回の旅では、食事の度に水が1本ずつ付いてくるので、購入することは全くなかった。というより水あまり状態だった。これは大いに助かった。この国では、だいたい水は他のグループでも同じだったので、観光客には日常的にふつうに振る舞われるサービスのようだ。

4.5 アシュラフィア・モスク 13:50〜14:20 スカーフ着用のこと

 真っ白な2本のミナレットが印象的なモスクだ。中に入るとラスリト朝(14世紀)の王の墓がある。タイズで一番古いモスクだそうだ。ユネスコの支援で修理中だというが、やはり保存状態はあまりよくない。ただ、モスク内部の貝のような彫り物は見事だった。 
 ところで、モスクに入るには、女性はスカーフ着用になる。我々は事前にそのことを知識として知っていたので持って行っていたが、この旅行社の説明には一切そのことが書かれていなかったので、何人かは持ち合わせが無くて、他の客から借りることになった。こうしたことは、きちんと前日に伝えるべきだ。
 左の写真はモスク入り口から見た女学生の下校?姿。中学生か高校生くらい。アイスクリームを食べていた。

4.6 スーク 14:25〜

 希望者だけ、スークに行くことになった。我が家にとってはこれは必ず行かなければならない。何しろ2人ともスーツケースが届いていないのだから、身の回りの物が何もない状態なのだ。
 まずは一通りスークを案内してもらった。一般の人の来るスークなので、日常の物がたくさん並んでいる。果物や香辛料など品数が豊富に揃っている。何よりも驚くのは、それ以上に衣類が並んでいることだ。勿論”アバヤ”と呼ばれる真っ黒な女性の衣装もあるが、思いの外華やかな物も多い。黒の下にこれらを着ているのだそうだ。見えないおしゃれだろう。またそれらに刺繍が施されているのだが、その現場を見せてもらった。これがまあ、いとも簡単にミシンを使って仕上げていくので驚いた。図案は頭の中に入っているらしく、鉛筆で線を描くようにさっさと縫い上げていく。職人技というのだろうが、素晴らしい。

4.7 買い物買い物 (衣類の購入) 〜16:10

 だが、我が家にとってそれらを見て楽しむ余裕はない。早く自分たちに必要な買い物をしたい。ようやくそのような店に連れて行ってもらうことになった。男物と女物とは別の店で扱っているので、順さんと則さんは別行動になった。順さんは品物を選ぶ余裕はなくとにかくサイズが合うというだけで下着を2枚購入。すぐに則さんと合流。
 こちらも同じでサイズのみで2枚購入。それからTシャツを購入。これも棚から出してくれた物を即購入。我が家の買い物にしては絶対にない買い物の仕方だが、致し方ない。ただし、則さんらしいところは、こんな時でもきちっと値切ること。半額にはならなかったが、それに近い値段で交渉成立。
 その後他の人と合流して集合場所へ行く途中、Yシャツを売っていたのでそれも買うことにした。始めの店では値段の交渉が決裂して買わず、次の店で交渉成立したので購入。最低必要な下着を買うことができたので、少し余裕が出てきたというところか。
 都合、下着2枚ずつとそれぞれのTシャツ、Yシャツを買い入れた。

4.8 今日も洗濯

 買い物をしてきたといってもやはり洗濯はしておかないと困ることになるので、せっせと励む。洗剤もスーツケースに入っているので、ホテルの固形石けんでゴシゴシという昔のスタイル。その後タオルで絞ってからドラーヤーの世話になる。これが結構時間がかかる上に疲れる。それでもだんだんやり方が上手になって昨日よりは要領が良くなってきた。

4.9 スーツケース届かず<3>

 何故こんなことになったかというと、今日になってもスーツケースが届いていないからだ。朝、博物館の見学を終えたところで添乗員からこんな話があった。
 「スーツケースで悪いお知らせがあります。エミレーツは確かに今日の便でドバイからサナアに荷物を送ってくれると私に約束しましたが、それをしてくれておらず、まだ、ドバイにあるのだそうです。ただ、9個全部あるのかどうかはわかりません。明日の便には必ず乗せてくれるそうです。今日乗せてくれなかったのは、エミレーツに今日だけフライトがなかったからです。でも、イエメン航空の便に乗せてくれるはずでした。それをしてくれなかったのです。」
 この段階でも、「皆様にご迷惑をおかけしています」とか「ご不便をおかけしています」とかの気遣いの言葉はない。であるからして決して、申し訳ないという言葉は出てこない。

4.10 バゲージダウン?

 であるからして、この会社は明日の予定というの各個人宛に記名して渡してくれるのだが、我が家に渡されたそれには、本川様となっていながら、しっかりと”バゲージダウンは部屋の外に”と書かれていた。これが全員に渡すようにコピーした物であったら文句はないが、宛名を書いた手書きの物なのだからあきれてしまう。
 我が家にスーツケースのないことを把握していないのだろうか? 客に対する気遣いの片鱗さえ見えぬだけでなく、つらい状況に追い打ちをかけるような仕打ちだ。再度書くがわれわれは試練のためにここに来たわけではない。

★ホテル ソフィテル  305号室 連泊

 写真上はホテルのロビー。
 下のは、ホテルのベランダから見たタイズの夜景。