2005年12月28日(水)

ホテル(0735)(0840)アブダッラ・ガリーブ峠(0850)(1040)崖からラドゥーン村撮影(1100)(1107)シュイク・ブクシャーン村を見下ろす(1113)(1128)マドゥフン村(1132)(1150)全景撮影(1200)(1205)アル・ハジャイレン村(1240)(1249)アル・マシャハッド(1252)(1315)昼食(1410)(1510)シバム(1710)(1725)ホテル

7.1 四駆で 6号車 7:35〜

 今日は長距離(300km)を走ることになるので、出発が早い。今日は6号車。ベテランの運転手だが、それだけに結構我が道を行く人だ。
 道はどこまでも舗装されているのでとても走りやすい。それをいいことにこの人達は飛ばしまくるのだ。周りに見えるのはやはり殺伐とした荒れ地。時々山が形を変えるので面白いと思うが、住んでいる人たちにとっては生活のしにくい土地だろう。

7.2 らくだの油引き 8:05〜8:10

 30分も走ったところで1回目の休憩。水を購入したのだが、そこでラクダの粉ひきを見た。いや、引いているのは粉ではなく油だった。油を絞っているのだという。目隠しをされてただひたすらぐるぐる回っているラクダが哀れだった。ラクダは絞りかすを食べるという話を聞いて一同更に哀れみを増す。考えてみれば、われわれも実際を見れば、このラクダのようなものなのかもしれない。

7.3 ココナッツ試食 8:25〜8:33

 すぐにまたストップ。今度は何事かと思ったら、道ばたで売っているココナツの試飲と試食。既に固い殻を割ったのを並べている。注文すると更に飲みやすいように口を開けてくれる。それをみんなで回し飲みしたが、順は遠慮。飲み終わった後に、それを割って今度は食べる。それはいただいて口にしてみたが、あまり美味しいものではなかった。
 一つ100イエメンリアル。現地ガイドが、幾分か多く渡すが、お店の人は数分しか受け取らなかった。施しはいらないという誇り高さか?

7.4 峠で写真ストップ 8:40〜8:50

 かなり上まで来たので、見晴らしのよいところで写真ストップ。端まで行くと怖いのでそこそこの所まで行って下を見下ろした。くねくね道路がきれいに見えた。
 とそこで、運転手さん達が、突然ジャンビアダンスを踊り始めた。楽しそうな顔をして踊っていた。これがこの人達の楽しみ方なのだろう。格好の被写体なのでパチパチシャッターを押していたが、慣れたもので、一向に気にする気配はなかった。(写真をクリックするとムービーがご覧いただけます)
 ところで、このころになるときがついたのだけれども、われわれいっこうにつかず離れずしてパトカーが着いてくる。このように写真ストップすると、その車も止まる。半ば儀礼的担っているのではないかとも思えるエジプトとと同様というよりも、それとなくであるだけにより一層、3人も乗っていることもあって、しっかりガードをしてくれている感じだ。今日そうはしているところは外務省で延期勧告でている地域ではないのだが、幸せそうにしているわれわれと、現実とのギャップをかいま見た感じがした。

7.5 トイレ休憩 9:45〜10:00

 ガソリンスタンドでトイレ休憩。あまりきれいとはいえないが、ドアが付いているだけいい、という程度のものだった。
 そこから少しは知って車は左折した。この道は、これから訪れるシャイク・ブクシャーンの村へ通ずる道路で、この道そのものもブクシャーンが通したものなのだそうだ。従って、道路の標識もそうなっている。

7.6 ラドゥーン村を望む 10:40〜11:00

 砂利道に入って5分もすると車は止まった。そこから足場の悪いところを少し歩いていくと、ずっと下の方にオアシスが見えた。断崖に囲まれるようにして広がったオアシスに一つの村があった。高い建物がお互いに寄り添うようにして建ち並んでいる。周りにはビックリするほど豊富な緑があった。
 帰り際に足下の石がぶつかり合うときれいな音がするのに気がついて、試しに石と石を叩いてみると金属音のような、高く澄み渡った石琴のようなきれいな音がした。(上の二人が写っている写真をクリックすると順さんの演奏を聴くことができる)石の大きさによって音が違うので面白くて少し遊んだ。そこへ運転手がひからびたサボテンを持ってきた。カクタスではなくそれに近い名前を言っていたのだが、それを折ってみると何とぽたぽたと水が垂れてきた。実はまだ生きていたのだ。こういう厳しい自然の中で生き残る植物の知恵を見た。
 この当たりがワディ・ドアンなのだそうだ。

7.7 シャイク・ブクシャーンの村
     11:07〜11:13 超豪華邸

 すぐに車が止まって、また下を見下ろすと先ほどと同じような光景が広がっていた。ただ違うのは、その中にとてもカラフルな大きな屋敷があること。これはツナの会社で大成功して、道路を造ったりいろいろな公共施設を造ったりして地域に貢献している金持ちの家だそうだ。それにしてもまあ、派手な色を使っていること。
 またこの辺り、周りの山々はいわゆるテーブルマウンテン。面白い形だ。
 また右の写真から、渓谷(ワジ=水無川=)の様子もわかるだろう。テーブルマウンテンの下に見える白っぽい点々が、家だ。これらは実際は皆、4〜5階建ての家々。上の写真のカラフルでない建物を想像すればよい。

7.8 蜂蜜の村 11:28〜11:32

 また村でストップ。写真というより、この辺りは質のよい蜂蜜をとっているという説明のため。アカシヤの木の蜜だそうだ。花は春先にたくさん咲くという。左側のミドリがそれ。今はこの地方も冬なので花はない。

7.9 全景ストップ 11:50〜12:00

 舗装道を外れて石がゴロゴロしている河原のような所へ車が入っていくので、こんな所で青空トイレ?と思ったら、ここからアル・ハジャレインの村の全景が見られるということで写真ストップ。これから向かう村だ。大きな岩ぎりぎりまで家を建てている。まさにへばりついているという感じだ。左の尖塔のあるモスクの近くへこれから行く。

7.10 アル・ハジャレインの村 12:05〜12:40

 断崖に張り付いた村なので、まずは坂を上っていって村に入る。村の中も坂道や階段が多い。が、人々はそれを旨くカバーして家を造り生活をしている。家の中は平になっているのだろうから、昔からそういう技術が発達していたのであろう事が推察される。
 勿論家は日干し煉瓦で作っているので、泥の色。先ほどの家のように色を付けているのは例外で、皆同じ泥の色だ。そこで工夫しているのが、入り口と窓。ドアは鉄板なので色が付けられる。そこに各家庭なりの工夫を凝らしている。窓も同様で形の工夫や細工しやすいのかいろんな彫りが施されている。
 ものを運ぶのはロバ、二つの家をつなぐ渡り廊下のようなものも見られた。子どもたちは人なつっこくて、こんな観光地なのに、珍しいものを見るようにずっと我々の後を付いてきた。

7.11 聖人の墓 12:49〜12:52

 そこからまもなくの所に小さなモスクのような建物があった。スンニ派を広めた人の墓だそうだ。何枚か写真を撮った。

7.12 昼食 13:15〜14:10

 車を降りて昼食のレストランへ行くとき、威勢のいい日本人がいた。こんな所にも日本人がいるのだと思っていたら、同じ所に行くので更にビックリした。と、先に来ていたS旅行の添乗員だった(彼らはマーリブからこちら側に今到着したところだった)。言っていることが信用できなくなりつつあるわれわれの添乗員からすると、豪快磊落という感じがしてずいぶんと頼りがいがあるように思え、うらやましく見えた。
 ここでラクダ肉というのを食べた。あまりお勧めできる味ではなかった。

7.13 シバム散策 15:10〜16:30

 ここは本来なら明日の予定の所なのだが、「明後日の出発が早いので、明日ゆっくり休んでいただくために」 ということで今日の観光に変更された。が、道順からいって、時間的なことからいって、始めからここに計画されていて当然の場所だった。
 まずは、全景を写せるところでストップして何枚か写真を撮る。それから町へ向かった。門をくぐったところの広場で車を降りていよいよ観光。S旅行の日本人グループやほかの国の団体もいて、大観光地といった感じ。さすがに世界遺産は違う。
 さきほどのアル・ハジャレインの村と同様日干し煉瓦で作られているのだが、こちらは色が使われている。また、窓にカーテンがあったりして飾りもしゃれている。壁もきれいでよく手入れされている感じだ。子供がぞろぞろと付いてくるのは同じだが。
 高い建物の安定性のために、土台は石で、その上に日干し煉瓦を大きい物から徐々に小さいものへと重ねていくので、家が台形の形をしているのがはっきりとわかる。また、隣の家と渡り廊下でつながっているという事であったが、実際には眼にしなかった。物の本によると敵の襲撃から逃げるために全ての家の造りがそうなっているということだったのだが。
 1件の家の中を見せてもらった。といってもそれように開放されている家なのだが。すれ違うのもやっとという狭い階段をひたすら6階まで上る。家畜の階、食料保存の階、男性の階、女性の階、応接間、等々。一番上は屋上のようになっていて下を覗く覗き穴のようなものがあった。
 少し自由時間があったので、門の所まで行って写真を写した。

7.14 シバムパノラマ 16:35〜17:10

 旧市街の散策の後、新市街へ行ってパノラマを見ることになった。少し上ります、ということだったが、道ではない所を足下に気をつけながら上るので結構大変だった。それでも10分ほどで上に着いた。
 そこからはまさにパノラマビュー。日が落ちかかっているので、更にきれいに見えた。上から見ると高い建物が密集しているのがよくわかる。白い色が映えていた。

7.15 ホテル 17:25

 そこからほどなくホテルに到着。サユーンといってもかなり郊外の方だ。どちらかというと、シバムに近い印象を持つ立地だ。
 事前の連絡では有形のポイントに行くはずだったのだが、どうも添乗員と現地ガイドの意思疎通が悪かったらしい。これについては添乗員は、一応皆に謝る。彼女が謝ったのは、これを含めて二回だけ

7.16 スーツケース届かず<6>

 まだ2個届いていないわけだが、1個は今日届くはずだったのに、結局はまた空振り。サナアにはあるとのこと。「明日、こちらへ来るバスに乗せてもらうことにしました。」とのことだが、もう誰も信用していない。後の1個はまだドバイにあるとのこと。このドバイの荷については、もうなすすべはないといった口ぶりだった。
 結局、サナアの分はサナアに戻ったときに、ドバイの分はドバイに戻ったときに本人の元へ戻ってきた。ちなみに、サナーの分は、当初マーリブに送ると添乗員は説明していた。しかし所有者が、裏切り続けていたせいであろう、サナーにあるのが確実ならサナーに置いておいてくれと注文したため、サナーに留め置かれることになった。これ以降書くわけだが、われわれは結局マーリブに行けなかったので、結果論かもしれないが、所有者の判断の方が正しかったことになる。マーリブについていれば、ひょっとしたら永久の別れになったかもしれない。つまりは、われわれ自身が自己責任で決定しなければならなかったと言うことであり、何のためのツアーなのか、何のための添乗員なのか、はげしく会社に迫りたい気持ちでいっぱいだ。

★ホテル アル・ハワタ・パレス
      Al Hawta Palace Hotel

 近代的なビルというのではなく、広い敷地を贅沢に使ったホテル。ロッジ風と聞いたのでスーツケースを自分たちで持って行くことにしたのはよかったが、我が家の部屋は2階だった。重い。部屋はとても広くゆったりしている。ただお湯はタンク式なので、使える量が限られてやや不便。