2005年12月30日(金)

ホテル(0412)(0847)海(0903)(0914)ムカッラ空港(1220)イエメニア航空 0405・自由席(1320)サナワ(1345)(1425)昼食(1508)(1518)サナワ旧市街観光(1728)(1755)ホテル

9.1 朝

  3時半から朝食ということだが、早めに行ってみると開いていた。ヨーロピアンスタイルなのでおかず的な物は何もなかったが、食べられるだけいい。今日も寒いので、ヤッケを上下とも着込んで防寒した。
 修正された今日の予定は右の通り。
 朝から360qの道のりを走り、ムッカラへ向かう。

9.2 出発 4:12 四駆5号車

 早い出発だ。まだ真っ暗な中を四駆は走り出した。1時間もすると徐々に夜が明けてきた。それからしばらく走って青空トイレタイム。ちょうどその時、地平線に太陽の顔が見えた。
 周りが見えてくるようになると、また何もない世界の中にいる事がわかる。本当に何もない。その中を舗装された道路が走り、そこを我々の車が走る。こんな時間なので我々だけかと思えば、時たますれ違う車がいるのは驚きだ。幹線道路なのだろう。

9.3 ビューポイント 7:22〜7:30

 急ぐ旅かと思ったら、この時点で飛行機が30分ほど遅れるという情報が入っていたらしく、少し観光しながら行きましょう、ということで写真休憩。というより、適当に休んでいかないと運転手達も大変なのだろう。でも、これくらい情報がこまめにはいるのに、サナーにあったバゲージ一つはいったいなぜ到着しなかったのだろうか。不可思議だ。
 さてビューポイントはまたもや崖の上。端までは怖くていけないが、下の道路を見るとかなり高いことがわかる。そこで、5号車の運転手が、写真を撮れというので撮ってあげた。それから何人かの集合写真も撮ってあげた。
 車に乗ると、運転手が今撮った2枚を明日くれという。彼には前にもあげたのだが、それをとても大事そうに運転席において、時々出しては見ているので、それほど喜んでもらえるならとOKした。といって、彼だけにあげるわけにはいかないので、全員の枚数が合うように計算をして撮ることにした。

9.4 トイレタイム 8:00〜8:25

 トイレタイムというより運転手達の朝食タイムだろう。我々も特大ホムズのご相伴にあずかった。焼きたては美味しい。紅茶は相変わらず甘すぎて口を付けただけで残してしまった。

9.5 8:47〜9:03 海

 時間が早かったので、今度は空港のすぐ近くの海によることになった。砂浜も海もきれいだった。ゴミがあるのが当たり前のこの国で、ここムカッラは別の国のようにきれいなのだ。
 砂を踏みながら海の方へ歩いていくと、いくつもの穴と不思議な足跡が点々と続いている。カニかな、と思って棒で穴をつついてみたが何も出てこなかったので違うのかと思っていると、突然後から「カニだ」という声がしたのでそちらへ行ってみた。いたいた。それもかなり大きなカニで、握り拳ほどの大きさがあった。目を上げてみると先ほどの穴ではなく、小さな小山のようになっているのが、このカニの巣だった。

9.6 空港 9:14〜11:40

 当初11時発ということでホテルを出たのだから、この位余裕を持って空港に着くのはよしとしよう。運転手達はこれからサナアに向けての出発となる。明日の朝にはホテルに迎えにくるというのだから、先日のアデン〜ムカッラよりもかなりのハードスケジュールになる。
 空港に入る際にまた荷物とおさらばになった。きちんとした確認はしていない。われわれだけでなく、かなりの人が不安さを口にした。全然教訓を生かしていない。添乗員がわれわれ一団例外なく不信感を持っていることを理解していない。あとは運を天に任せるのみだ。
 空港に入るときと待合室に入るとき、それぞれチェックを受けた。小さな店があるだけなので、やることもなくただぼんやりと椅子に座っていた。そんな中で、順さんはしっかりと両替商をやっていて、幾ばくかのドルを手にした。というのも、元々入国の時に2人で70ドルをイエメンリアルに替えていたのだが、スーツケースがロストということでエミレーツから2人で100ドル分のイエメンリアルを渡されて、かなりの手持ちが合ったからだ。最両替はできないというので正直もてあましていたので、大いに助かった。
 さて予定の11時はとうにすぎ、30分発にしては飛行機がきていない。これはまた大幅な遅れになるのかなと思っていたら、11時25分にようやく到着した。これから掃除だとして12時くらいかなと思っていたら、どこからかの経由便だというので40分には搭乗開始となった。
 このイエメン航空の便は自由席なので、早めに並んでいた。

9.7 イエメン航空 12:25〜13:20

 機内に入ると既にたくさんの人がいた。待合室の人が少ないので、これはガラガラだと思っていたのは大きな間違いだった。席を探してどんどん前に行って(乗り口は後)、ようやく窓際の2人席をゲット。それからすぐに飛び出すのかと思っていたら、ずっと待たされてようやく飛び立ったのが乗り込んでから40分以上もたってからのこと。
 機内のサービスはジュース。

9.8 スーツケース届かず<6>

 空港で、ようやく残り二つのうちのひとつのスーツケースを確認することができた。これはひょっとしたら、今頃マーリブにあるわけだから、この持ち主の判断は正しかったことになる。前にも書いたように、あくまで持ち主の判断であって、旅慣れているであろう添乗員の判断ではない。
 残りの一つは、ドバイにあるとの説明だが、今になって「タグがとれた」みたいな説明をしていた。もっとも、これも後で覆ることになる。

9.9 サナア 13:20〜

 ほぼ一週間ぶりのサナーだ。空港から荷物をピックアップする際に、あの悪夢がよみがえる。「スーツケースは私たちが確認しますので・・・」と2度則は添乗員に言われたが、その他の人も幾人かは、自分たちでスーツケースをピックアップしていた。自らの手で確認しないと信じられない状況にあるのだと言うことを、添乗員はこの場でも理解していない。今度は間違いなく届いたスーツケースを受け取って、バスでの観光となる。
 当初の予定通りまずは昼食場所へ。今日のメニューは、魚(フエダイ)。後はいつもと同じ、ホムスに野菜の煮込みにライスにフルーツ。1階が地元民で2階が外国観光客というような感じに区分けされたレストラン。なぜか階段のところの間仕切りに、パンダが描かれていた。華僑の経営するレストランなのかと思う。
 その後市内観光に出かけた。

9.10 ブルーム地区

 旧市街へ行く。そうそうこれだ。目の前には写真に見た世界遺産の町が広がっていた。広場へ行って写真を撮る。それまでの日干し煉瓦だけの建物ではなくきれいに装飾されているのが見物だ。それもそれぞれの家で勝手気ままにしているのではなく、使うのは白、それも窓などの枠組みの所と揃っているので見事。煉瓦も、小さく我々が普通眼にする煉瓦の形をしている。ガイドさんと3人で写真を撮ってもらって、それを葉書にして日本へ送った。
 ところで、この写真を翌日ガイドさんにおそるおそる差し上げた。でも、存外喜んで受け取ってくれた。この国ではまだまだ写真というのは、日常的なものではないらしい。帰国して、NIKONがフィルム(銀塩)から撤退するとのニュースが流れたが、ひょとするとこの国の庶民にとっては銀塩のカメラの時代はなく、歴史は推移するのかもしれない。

9.11 ハマム

 そこから少し走ったのだが、その道が雨期には川になるところだそうだ。その時期用に橋も架けられている。今は全くそんな面影はない。
 今度は歩いて町を見学することになる。モスクの隣にハマムがあった。男性の日なら中を見学できます、ということだったが、めでたく男性の日だったので中に入る。腰巻きをつけて入るようで、こんな時間なのに結構な人がいた。あまりジロジロ見るのも何だと思ってそれから早々に引き上げる。
 でも結構フレンドリーで、写真も撮らせてくれた。ただ中は蒸し風呂なので、レンズが曇ってしまった。

9.12 ホテルの屋上

 今はホテルになっている建物に、見学のために入る。またもや狭い階段を体をくねらせながら上っていく。ホテルというだけあって、各階に客用の部屋があった。その入り口の小さいこと。
 やっと上に着くとそこからの景観は素晴らしい。360度、町を一望できるのだ。上から見ても、下から見ても、この町は美しい。
 何本かあるミナレットの中で、白い2本のミナレットがきれいで印象的だった。遙か遠くには、トルコのモスクをまねて6本のミナレットを建築中というのが見えた。
 屋上の場所は狭くて、我々ともう一つの団体で一杯になってしまった。

9.13 スーク 〜17:28

 旧市街のスーク。すごい。何がって、店の数も人の数も半端じゃない。ものすごい賑わいだ。
 いつものように、始めは全員で歩く。ジャンビアスーク、お菓子スーク、スパイススーク、カートスーク、シルバースークと続いている中をはぐれないように歩くのがやっとだった。とにかく店と店の境目などはっきりしないくらい隣とくっついて商品が並べられている。それも同じような物を売っている訳なので、決め手はやはり値段交渉によるのかも知れない。
 一番のスークはカートスーク。人が1人か2人入れるような小さい小屋がたくさん並んでいて、足下にはカートが散らばっている。何となく小屋にこもってカートを噛んでいる人の目がうつろに見えた。こんなことばかりしていると人は働かなくなってしまうのかも知れない。それでサウジアラビアでは禁止にしているのかも知れない、などと思いながら小屋の間の道を歩いていった。
 自由時間になって、もう一度同じ道を歩きながら、始めに紹介されたジャンビアの店に行ってジャンビアを買った。安いおもちゃのようなものだが、飾りとしてはこの程度でいいだろう。
 集合はイエメン門。町中の家に比べると質素な感じがしたが、彫り物はきちんと施されていて、それなりの風格がある。
 ホテルへ向かう途中、道を掃除している人を見かけた。さすが首都。
 ホテルへは17時55分に着いた。

★ホテル  シェラトン・サナーホテル 339号室

 ロビーも部屋もゆったりしたホテル。バスタブも大きくてゆったりと入って気持ちよかった。
 夕食の時にビールを飲もうと思ったが、ハイネケンの350mlが7ドルと高いので止めた。グラスワインなどもっと高い。飲むところではない。