石和温泉への小旅行

　今日もいい天気だ。富士山も白い頭を覗かせている。
朝一番はまず温泉に入ること。これで昨日の酔いも醒めるというものだ。

　朝食はバイキングスタイル。我が家にとっては非常にまずいスタイルだ。というのも、今は栄養管理しなければならないのに、これではできそうもないからだ。いや、それぞれの意志が強ければ問題ないのだろうが、目の前に並べられた料理には勝てはしないというのが本当のところだ。
　ということでやっぱり山盛り、満腹の朝食となってしまった。

　無料で送迎をしてくれ、太鼓のショーを見せてくれるというので、あまり今日の予定を立てていなかった我が家はそれにのった。
　温泉に入ってゆっくりしていたら、もう迎えに来る時間が近いというのでいささか慌てた。チェックアウトしてバスを待った。
　すぐに着いたが、宝石の庭と隣接していて、要するにそちらへ客を連れて行くのがメーンの目的らしい。荷物を預かるとしつこく言われたが、危険を察知して自分たちで抱えて太鼓のショーが行われる会場へ行った。
　食堂のステージで、ここの職員チームによる演奏だ。女性３人で、数曲披露してくれた。なかなか力の入った演奏だった。最後の方で、皆さんもご一緒に、と付き合わされた。

　昨日観光案内所で紹介された公園へ行くことにした。そのためのバス停は少し歩いた先にある。
　桃の花が綺麗だということだったが、確かにその通りだった。桜もまだ残っていた。
　ただ、桃の公園とか桜の公園というにはそれらの木々が少ない。桃畑を見渡すことができる公園と考えた方が良い。要するに人のふんどしを云々・・・ということだ。
　ちょうどその一つの畑で実の選定をしていたので、近づいて見ていた。沢山咲いている花を一つ一つ手で取り除いて、手頃な数だけ木に残している。家族でやっているのだろうが、なかなかに大変な作業だ。
　こうして手入れをした結果、しっかりと実って収穫できればいいなあ、と思った。東日本大地震のような災害は、当たり前のことを当たり前にはしてくれないからだ。
　しばらくそこで桜と桃を楽しみ、小高い丘を散策して戻ることにした。

　帰りは高速バスを使うことにした。というのも、行く時に乗ったバス停の近くに高速バス乗り場があったからだ。営業所に電話をするとまだ席に余裕があるというので、決まり。それほど待つこともなく乗ることができて、乗り換えることもなく。電車よりも却ってゆっくりとできたように思う。
　何となく行った石和だったが、ちょうど桃の良い時期だったことで、得した気分になった小旅行だった。