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   ソラシドエアーに乗りたくて・・・避寒を兼ねた滞在型旅行

あれっ! 見たことも無い飛行機だ!

 それは、いつのことだっただろうか? たぶん北海道旅行のために羽田を早く訪れた時のことだ。見慣れない黄緑の機体の飛行機が何台か駐機場にあった。それがソラシドエァ(旧スカイネットアジア・・・今でも会社名はこの名前)と愛称を変更した直後のことだったと思う。
 というわけで、今回はソラシドを利用して、その本社のある宮崎まで、避寒を兼ねていくことにした。

1.noriの用事が急に入ってしまって・・・

 ホテルの手配は11月に入って、ソラシドの1月以降の予約が可能になった直後に手配を完了し、ホテルも格安を見つけて、用意万端・・・と思っていたのだが、noriが最近手を染め始めた「組織」の厳命で、どうしても1月8日を外せなくなってしまったのだった。
 これは痛かった。格安航空券はキャンセルが聞かないのだ。というか、現役時代を含めて、何よりも旅行を最優先にしてきた我々は、ただの一回の例外を除いて、計画を変更したり中止したことは無い。一回の例外は、noriが急病になった時だ。これはかなり重篤な状態だったので仕方が無かった。何しろ、junの場合など、手術の日を旅行日程に合わせて延期をしてもらった位なのだから。今回のことは例外中の例外だった。

2.それでも何とかやりくりをしての旅行

 noriの用事が済むのは15時15分と言うことで、そこから自宅までとんぼ返りして、羽田に向かった。幸いにもnoriの用事はほぼ予定通りに済んだので、自宅には思いの外早く戻ることが出来たので、そこは幸いだった。
 ともかくも、こうして海外旅行でも無いのに、羽田から最終便で宮崎空港へと飛びだったのであった。

3.乗ってみたかったソラシドエアは

 というわけで、念願叶って乗ったソラシドエアであるが、機体は新しく、自席はおろか全体にもテレビ画面など無いが、そうした点を除けば、快適だった。飲み物のサービスもあった。座席もゆったりしていた。往路はかなり空いていたので、アテンダントは、空席に移動を勧めてさえくれた。
 エア・ドゥーよりも機内の快適さはあったように思う。
 尤も、noriが友人に何故宮崎に行ったのかと聞かれて「ソラシドに乗りたかったから」と答えたのだが、とうとう最後まで理解を得られなかった。かように酔狂な話ではあるが、年金生活者にLCCがどう味方しているのかも知りたかったのだった。

4.記念すべき旅行

 第91回全国高校サッカー選手権大会は、我々の旅行期間が完全にダブっていた。この期間、宮崎の代表である鵬翔高等学校サッカー部は順調に勝ち進んでいた。宮崎市の目抜き通りでは同校高校生がカンパを呼びかけていた。
 ちなみに宮崎勝ち進んでいますね。カンパ活動をやっていましたと飲み屋で話したのだが、詐欺事件もあったからかも知れないが、何時ものこと宮崎では何かと言えばカンパ活動をしよると、あまり乗っては来なかった。
 さて、この鵬翔は非常に粘り強い試合を展開してきた。初戦から決勝までの6試合中4試合がPKでの勝利。外さない!が信条とも言える。それに後半の2試合は、リードされて追いついて、PKで勝つという試合が多かったように思う。
 準決勝で先制され追いついてPKという勝利の方程式で、我々が帰京する日に決勝戦進出を決めたのだった。
 更におまけが、14日の記録的な東京の大雪で決勝戦は19日に延期、そしてまたもや19日に伸びた決勝戦、やはり鵬翔は追いつき離され再度追いつき、PKで勝利を掴んだのだった。鵬翔の初栄冠は我々の旅の記憶とダブって記憶されていくことだろうと思う。おめでとう鵬翔高等学校サッカー部。

5.宮崎の印象

 宮崎の印象は、暖かいというのが第一だ。地元の人も暖かいといっていたので、避寒にきてタイミングが良かったのかも知れない。
 それから食べ物が美味しかった。地鶏焼きと、チキン南蛮と、冷や汁は何処に行っても出た。以前は地鶏焼きは真っ黒けで何処がよいか判らなかったのだが、今回はそれは間違いで、かみしめるほどに美味しい食べ物なのだと言うことが分かった。チキン南蛮は南蛮と言うが、タルタルソースがメインのような気がした。冷や汁はかつて「杉の子」でコース料理を食べて、もうお腹に入らない・・・と行ったところで、これが出てきた時の印象があまりにも強烈だ。もう食べられない・・一口だけと思って食べたところ、何故かのどごし良く全部食べられてしまったのだ。そのことが忘れられない。かつて言えば、宮崎の印象はこの杉のこの冷や汁につきるというのが、我が家の宮崎感だった。今回何カ所かで冷や汁を食べて、冷や汁にもバリエーションというか、それぞれ微妙に違うことがわかった。更に言えば、冷や汁を冷蔵庫で冷やして供すると更に美味しいと感じた。

6.個人旅行はしかし大変だ

 今回は予定していた飛行機に乗れなかったことは前に書いたが、それに対してかなりの出費にもなってしまった。しかし考えようによっては、これがツアーだったら、全体のキャンセルをしなければならず、面倒なことに更になったことだろう。という意味では、個人旅行が幸いしたと言えるだろう。
 今回はまた、かなり行き当たりばったりの旅だったが、宮崎という行き慣れていない土地が良かったのか、存外めいっぱい愉しんだ感じだ。こうした旅もまたありかとも思う。
 しかしながら、乗り物に乗っても、居眠りをしているわけにも行かない点は、大変だった。食事も店を探さなければならない。ツアー慣れしてしまった昨今、頭の体操というか、老化防止には個人旅行は適しているのかも知れない。