平成22年3月28日(日)

2010年3月28日(月)

1-0 旅行に行くまでの事情

 今年は事情があって、年度末には旅行の計画を立てなかった。しかし、やはり休みは取りたい。そう思ってもそもそしている間に、時間が経過して3月25日(木)の夜になってしまった。夜の9時半頃になって、先日訪れた万座温泉の旅館が、新宿から直行のバスを出しているのを思い出して、急遽そこに電話してみた。結果的にいうと、この旅館の前回は四段階に分かれているランクの下から二番目に泊まったのだけれども、そこは満室で、もうひとランク上の部屋しか開いていなかった。これに要するコストは3泊で12,000ほどかかるが、この時間のこの段階で躊躇は許されず、OKを出してしまった。
 とはいっても、前回の旅装をといたものがそのままになっていたので、取り立てての準備はほとんど必要なかった。土曜日の朝に、junがあらかた用意していた荷物を宅急便として送り出してお終いだった。(写真は前回泊まった際に写した万座温泉日新舘前直行バス)

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1-1 出発

 今回は新宿からの出発が遅いので、自宅からバスで新宿に向かった。ほぼ同じ道を引き返して万座に向かうのだが、仕方がない。終点の一つ前のバス停で降りて、京王プラザでトイレを借りて、おなじみの都庁の駐車場へ向かった。集合の15分前に到着した。
 が、いつものツアーのように集合場所が明示されていないので、何となくできている列の後ろに並んでみた。そこへ、ちょうど万座へ行くバスが入ってきた。バスはなんと二台であった。係員がいて、そのどちらに乗るかは、直接バスへ行って運転手に聞いてくれと言うので、てっきり2号車だろうと思っていってみると違った。どうやらそちらは団体でいっぱいのようだった。我々は1号車。こちらは満席ではなかったので、我々は横一列を占めて座った。
 定刻9時を少し回って9時5分に出発。土曜日よりは道も空いているようで、9時22分には自宅近くのバス停を通過し、9時38分には練馬インターから関越道にのった。
 練馬インターからしばらくは車の台数がかなりあったが、やがて順調に流れるようになった。安定して時速90キロでスムーズに走る。スキー客はこの時間から都内脱出はないからだろう。事前に上里サービスエリアと浅間酒蔵に途中停まると運転手から説明があったので、とりあえずは中里SAまではのんびりと過ごすことにした。
 しかしである。一番後ろに陣取った子連れの一行がうるさい。子供がうるさいのは仕方がないとして、一行の中のバァサマが子供と一緒にはしゃいでいる。noriはうるさいのが嫌いだ。しばらくは我慢していたが一向に収まる様子がないので、後ろの席まで出向いて「すまないが、ここは自宅ではない。何とかしてもらいたい。」と警告した。後ろの席に移動していた人も、同様の感じを持っていたらしく、noriが五月蠅いと言ってから、全くだと夫婦で話していた。ほかにも中里SAで休憩の際にも又騒ぎ出したら、前の方の人も五月蠅いと迷惑顔だった。自分と同じくらいの人が分別がないのは悲しいことだ。

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1-2 中里サービスエリア~浅間酒蔵

 バスは午前10時30分に中里SAに入った。junが飲み物を忘れてきたので、ここで紅茶と爽健美茶のホットボトルを購入。他に物色したが食指が動くものはなかった。中里SAを10時45分に出て、11時06分には渋川伊香保インターを降りる。
 渋川伊香保インターからは一般道だが、前回の時よりもここも道はかなりすいている。時折信号に引っかかりはするが、快調に走る。やがて八ッ場(やんば)ダムの工事エリアに入る。中止するとか揉めているダムだが、工事はこの間よりも少しづつ進展しているように感じる。付帯工事については、もはや止められないのだろう。
 11時30分頃になると、少し腹がすいてきたので、昨日近所のスーパーの終業時頃ディスカウントで半額で購入したオニギリやオカズを食べる。
 バスはインターを降りてからおよそ一時間、12時10分浅間酒蔵に到着した。このあたりには他に大型の施設がないから皆ここに集中することになるのだろうと思うが、今日もバスが何台か停まっている。
 最初に店の前にあった甘酒を飲んだ。小さなコップではあったが、いっぱい50円と格安で、流石に酒造メーカーのことはある。こくがあって美味しかった。それからトイレを済まして、再び店の前に。今度の目当ては一本100円の焼き鳥。タレにしてもらってバスに乗り込んだ。12時30分浅間酒蔵発。
 そこを出ると、後は白根火山に至る有料道路を行くだけだ。バスは30のカーブを曲がって高度を徐々に稼いでゆく。有料道路部分は雪かきも進んでおり、路面に雪はなかったが、有料道路を降りると一面雪景色になった。前回よりも積もっているようだ。ただ、前回は動いていたスキーリフトがどういうわけか動いていない。すでに終業したのだろうか。やがてプリンスの横の急坂を登ると、もう宿は近くだ。前回も50分程度だったが、今回もほぼ同じ時間かかって、13時20分に元湯である万座温泉ホテル日進舘に到着した。やはり積雪があったようで、ホテルの前まですっかり雪の中だった。(スキーリフトはプリンスの所だけ動いていた。そのリフトも4月4日でシーズンを終わる。)

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1-3 日進舘到着(1320)

 バスは今回は二台であったが、はぐれることなく同じ時刻に到着した。到着すると、フロント前のレストラン「なでしこ」に案内された。テーブルには名前が書かれていて、その場に着席するようになっている。やがて説明が始まった。一応の説明が終わると、館内説明になる。館内説明になる前に、何度も来ている人は退席しても良いと言われた。入室は本来は14時30分だが、今日は14時から入れるとのことで、それまでは館内で過ごすようにという指示があった。
 我々は何もすることもないし、館内説明をそのまま聞いていた。それも終わると、後は退屈な時間だけだ。風呂に入ろうにも手ぬぐいなどがないので、入れない。13時50分になったので、フロントに行って、宅急便を部屋に運んでもらうように依頼した。この時点でまだ入れないという言葉をもらわなかったので、13時55分には部屋に入った。
 部屋は本館で、しかも二階だった。到着した本館のフロアーが二階なので、上下移動がない。そのうえ一番奥まった部屋なので、フロントの喧騒もない。場所としては良い方だと思う。
 さて、前回泊まった別館との差異だが、部屋の広さはほぼ同じ(和室10畳)だが、本館は入り口も数寄屋造り風で洒落ている。ソファーも備わっている。これは、普段机椅子の生活の我々には好都合。普請自体もがっしりしており、隣室の音も皆無と言ってよい。暖房も蓄熱タイプの、オイルヒーターのような感じのもので、温かさも柔らかだ。手洗い場も別館は水だけだったが、ここはお湯も出る。夏は別だが、冬はお湯が出るのはありがたい。総じて快適さが違う。唯一の欠点といえば、トイレの便座が暖房便座になっていないことくらいだ。といっても、トイレも暖房が効いているので、不快感はない。ちなみに、一番高いランクはたぶんウオシュレッドだと思う(というのは、その部屋のある先にある新しい温泉の脱衣場のがそうだから)。

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1-4 入浴第一回 「万天の湯」 (1430~1455)

 今回の旅の目的は、温泉に入ること。
 ひと休みしてから、ホテルの新館(このホテルでは湯房と読んでいる・・・ちなみにここが一番お値段が高い)の一番端にある、「万天の湯」という温泉に入りに行った。今回はだいたい25分が温泉の時間と決めている。ここは宿泊客専用になっているので、客の数は少ないのでゆっくりと温泉に浸かるにはもってこいである。ということで旅装をといてから、最初の風呂にここを選んだ。
 ここでこのホテルの構造を説明しておこう。玄関は二階で、それがホールになっており、それに続くようにして本館宿泊棟がある。本館宿泊棟は、玄関のフロアーを中心に下に一階、上に二階あり、すなわち四階建てになっている。その本館の四階部分から連絡通路が延びており、別館につながっている。別館は四階・五階・六階の三階建てで、連絡通路から左右に「く」の字に伸びている。一方を東館といい、一方を南館という。南館の六階は湯房と呼ばれる新館に接続しており、湯房はGF階・六階・七階・八階の四階建ての建物となっている。湯房の六階部分の先には、先に書いた「万天の湯」がある。本館に戻って、本館に併設されているレストランの脇を階下に降りてゆくと、本館の一階部分で、ここではスキーなどの準備ができる。この部分をさらに進むと、「ゆけむり館」につながっている。ここは湯治宿風のところで、スキーを格安に楽しみたい人や格安のパック旅行に利用されている。部屋も少し小さめで、トイレは共同になっている。ここでも十分な感じもする。部屋の問題だけで、風呂や食事はみな共通なのだから。

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1-5 入浴二回目 「長寿の湯」 (1630~1655)

 それから少し休憩し、食事の前にいま一回と、温泉に出かける。今度はメインの温泉である、「長寿の湯」に行く。「長寿の湯」は、玄関を入ってすぐ左、玄関ホールの手前にある。玄関横だから、そのまま外来の一般人も入ろうと思えば入れてしまう。勿論、立ち寄り湯代金は千円と決まっているが、おおらかな設計だ。
 「長寿の湯」と言うが、六つの湯船を持つ。といっても、それぞれの湯船がそう大きなものではない。酸ヶ湯の千人風呂や玉川温泉本館などのような大きな建物ではない。一番大きいのが、「苦湯」という風呂。それから源泉100%の「姥湯」。もちろん他の温泉も温度調整のために加水しているだけで、実質は泉源100%といってよいだろう。それから皮膚の弱い人用に少しだけ温泉を混ぜた「真湯」と、その脇に「滝湯」。それから露天風呂になっている、「姥苦湯」と「さゝ湯」。
 ちなみに「姥苦湯」と「さゝ湯」は露天風呂と書いたが、通りからかなり丸見え状態のところにある。
 というわけで、16時30分から25分間の入浴タイムを楽しむ。junは「姥湯」がnoriは「苦湯」がそれぞれお気に入りである。

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1-6 夕食 (1730~1815)

 今回はnoriも元気なので、ビュッフェスタイルの食事を十分に堪能した。最も内容的には殆ど変わりが無い。今日は刺身がサーモンの番の日だった。お酒は自粛した。というのも、宅急便でかなりの量の酒類を送っておいたからだ。それとこのホテルの酒の代金は、普通のホテル並みに高い。最終日くらいはとも思っているいが、節約節約だ。
 17時30分に行くと、すぐに入れた。もっとも、メインダイニングは既に満席状態で、その横につながっているサブの「こまくさ」で席を確保した。お酒もないのに、45分もかけて食事をした。

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1-7 フロアショー (2000~2110)

 食事をしてから部屋に戻り、ゴロゴロしてると、18時45分に布団を敷きに来た。前回別館に泊まったときは、男の人二人が来たが、今回は女の人一人だった。
 それからさらに食休みをして、19時40分頃に玄関ホールに行った。
 このホテルでは、毎晩フロアショーを玄関ホールにて行っている。ショーはいくつもバリエーションがあるが、その殆どはこの宿泊施設のオーナーである、泉堅氏のショーである。この人は、その昔歌手デビューしたこともあったらしく、CDも売店で販売しているシンガーソングライターである。もちろんこのフロアショーは宿泊客には無料である。
 このショーには花束贈呈というセレモニーがある。花束と言っても造花で、一つ千円で販売しており、それを求めると前列の席が確保される。この千円は「おひねり」と称しているが、この千円は歌手に行くわけではない。実はこのホテルの、本館と別館の連絡通路に世界の子どもたちの絵が飾られている。世界と書いたが、その多くは貧しい国々の子どもたちの絵で、こうした子どもたちの支援のために全額が寄付されているらしい。
 このフロアショーはかなり人気である。ファンの多くは年配のご婦人たちだ。泉堅氏自体61歳とのことだが、熟年女性のアイドルのような存在の人だ。
 今日はこの泉堅氏のワンマンショーであった。いくつかの曲と、その間の独特のトークで、人々を楽しませる。
 このショーの呼び物の一つは、ショー終了時が9時ということで、その時間になると泉堅氏は「今何時」と叫ぶ。九時は「籤」ということで、宿泊客四名に毎晩無料宿泊券が当たる。まぁショーの続きで、この時間帯になるとフロアーはあふれんばかりの客になる。
 前回はすべて外れ、今回こそは、と念じたが、この日も外れた。

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1-8 入浴三回目 「長寿の湯」 (2142~2210)

 ショーが終わるとしばらくは風呂も混むので、少し部屋で休む。といっても、今回の部屋は玄関と同じフロアーだから移動も極めて便利。
 21時42分から22時10分までこの日最後の湯を楽しむ。入り口のスリッパ入れのスリッパの数を見てぞっとしたが、その殆どが出る人達で、湯船にはゆったりと入ることができた。客の数ほどに混雑していないのが不思議だ。湯の数が多いせいか。

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1-9 宴会と就寝

 今回は酒と、ツマミをかなり持参している。この日はビールの缶を都合3缶開けた。たかだか二人で一リットル程度だが、かなり早く酔いが回った。すぐにnoriなど全身が赤くなった。体の調子が悪いのか、それだけ新陳代謝が活発になっているせいなのか。
 その後はすぐに布団に入る。