Egypt 旅行記(2004年12月25日)

シナイ山−聖カタリーナ−カイロ

<朝> 1:30
 何と寝たと思ったらすぐに起床だ。早朝登山になるので仕方ないが、外は真っ暗でその上寒い。タイツをはいて、厚めの靴下をはいて、ヤッケを着て出発。
 朝食がない代わりに近くのレストランで紅茶を飲む。ここで現地ガイドと合流し、登山口までバスで移動。
 我々は完全装備で出かけたが、ご来光を拝むまではカメラをしっかりしまっていたので写真の記録はない。途中の休憩所の写真などは、帰路に撮影したもの。もっとも真っ暗だったから、写してもあまりたいした写真にはならなかったはず。

<シナイ山> 2:25〜9:00
○登山開始 2:25
 いよいよ登山開始。と言ってもカタリーナ修道院まではダラダラした上り。そこを過ぎる辺りにラクダ乗り場が始まり、「ラクダ、ラクダ」の日本語が飛び交うようになる。相当日本人はラクダに乗るらしい。が、我々は歩く。順さんはラクダがいいと言ったのだが、則が却下。しばらくはダラダラ道が続くのだが、ここで既に順が落伍。添乗員さんに「一番前に行って下さい。」と言われてしまった。則に手を引っ張ってもらいながら何とか一番前で歩いていった。というより、順のペースで歩いてもらったと言うべきか。

○第一休憩所 3:15〜3:25
 約50分で第一休憩所に着いた。足下が真っ暗なので懐中電灯をつけていたのだが、これが2人とも電池切れ状態で、役に立たなかったので、ここで電池替えをした。念のために持ってきて良かった。休憩所は石で囲まれた小屋のような物で、中に入ると腰掛けられるようになっている。混み合っていたが、外人さんが譲ってくれたので座ることができた。添乗員さんが「ラクダにしますか?」と声をかけてきたが、頑張ることにした。

○第二休憩所 4:15〜4:25
 休憩が終わって歩き始めると徐々に坂が急になってくる。それでも足下はそれほど悪くはなく、普通の山道なのでまだかまだかと思いながらも何とか上ってきた。途中で小屋があるとここじゃないの?と少しガッカリもしたが、やっと本当の休憩所に着いた。この頃はもうへとへと。一番奥があいていたので、腰をかけた。隣の外人さんの腰の辺りのホッカイロが温かくて気持ちよかった。階段下までもう一踏ん張りだ。(右の写真は帰路のものだが、日が当たらないので屋根の下が未だ凍ったままなことがわかる。)

○第三休憩所 4:30
 歩き始めて5分もすると平坦な道になり、すぐに第三休憩所に着いてしまった。ここでは休憩するのではなく、ラクダに乗ってきた人と待ち合わせをしてすぐに歩き始めた。

○階段下 4:40
 これからいよいよ800段の階段が始まる。階段といっても石がゴロゴロと積んである中を上るので、足場が悪い。この辺りになると、行列が続いていてちょっと上っては休みちょっと上っては休み状態だった。おかげて適度な休憩になって助かった。

○最後の休憩所 5:30〜5:40
 見通しを持つために石段の数を数えながら上ったのだっが、650段で最後の休憩所に着いた。
 ここに数件御茶屋がある。ここからは自由登山になる。少し休んで体制を整えた(マフラーをしたり、ヤッケの下をはいたりした)。途中石が滑っていたが、ここでその正体がはっきりとわかった。霜だったのだ。かように冷え込んでいるのだ。
 それから最後の階段を上った。

○日の出 6:28
 階段もすごい人で一足一足上る感じで、6時になろうとする頃ようやく上に着いた。着いてみてギョッとした。もうそこは人で埋め尽くされていて座る場所が見つからない。ウロウロしているときに順が、少し坂にはなっているが岩が突き出している所を見つけてさっさと上っていった。でもこれが結構な岩場だ。左右にある二枚の写真は、我々の眼下にいたMさんが写してくれたもの。デジカメのデータは直ぐにもらえるから便利だ。
 油断していると滑り落ちてしまうのを我慢して日の出を待つことにした。6時を少し回る頃、うっすらと空が明るくなってきた。日の出に期待が高まってくる。徐々に徐々に全体が明るくなってきた。と同時に、雲がかかっているのが見えてきた。そのせいか日の出が遅い。雲の中に太陽が存在するのがわかるだけに、もどかしさが募る。もうこの頃になると期待感で、寒さを感じなくなっている。
 そして更に明るくなり、雲が赤く染まってきた。そしてとうとう6時28分に太陽が見えた。スッキリした日の出とはいかないが、雲と雲の間からはっきりと太陽が顔を出した。一斉に歓声が上がった。
 50分になるともうすっかり周りは明るくなったので、下の休憩所まで降りることにした。

○休憩所 
 あまりにも寒いのでお茶を1杯飲んだ。1ドル也。高いとは思うがまあこんな条件の所だから仕方ないか。一休みしてから下山開始。

○下山 7:30〜9:00
 階段を下りるのは早くて20分で階段下まで来た。結構危ない階段だった。それから山道を下り始めてビックリした。30度から急な所は45度もあろうかという下り坂だ。こんな所を上ってきたのかと唖然とした。明るかったら決してこなかったろうなと思う。上りには感じなかったが、小さな石がゴロゴロ転がっていて、何度か足を滑らせた。油断できないので、慎重に歩いて下りてきた。
 終わってみれば、行き3時間帰り2時間という予定時間で何とか収まっている。これなら、まだまだいけそうだ。
 もう足がいやと言っている・・・と思うころ聖カタリーナ修道院が見えてきた。右の写真の谷間の付け根あたりにあるのが修道院。ここからは未だだいぶあった。でも修道院から先も長い。車がある場所までは更に10分くらい歩かなければならない。平坦であっても、疲れた身体にはこの距離は応える。

○ホテル 9:20〜10:30
 ホテルに戻り、防寒対策した服を脱ぎ捨てて、ともかく急いで朝食を摂る。ミルクを温めた中に小麦のようなものが入っているスープが身体に心地よかった。これに蜂蜜を入れて食べろと、現地ガイドに教わった。食べてから、荷作りをしてから修道院の観光に行く。結構忙しかった。

<聖カタリーナ修道院> 11:00〜11:55
 始めに「燃える柴」を見てから教会の中に入る。ここはガイドは入れないというので、よくわからないままに列の後ろについて歩いて来た。イコン画が有名と言うが、あまり興味がないので、よくわからない。その後、モーゼの井戸とどくろが山積みになっている部屋を見た。

<移動> 11:55〜20:00
 さあカイロへ向けて長い道のりの始まりだ。昨日と同じ道を戻って行く。15分ほど行ったチェックポイントで警官が乗り込んできてパスポートのチェックをされた。こうしたチェックポイントは街道には必ずあるが、ここまでしたのは初めてのことだった。やはりシナイ半島は警戒地区なのだろう。銃を当たり前のように持っているのを見ると、緊張した世界なのだと思う。
 途中から雨になった。いや、嵐になったという方が正しいだろう。エジプトに来て、まさか風雪に見舞わられるとは思いもしなかった。車の上のスーツケース大丈夫かな。結構ひどい降りになった。

○昼食 14:55〜16:15
 雨に加えて風も出てきたので、砂が舞うように飛んできた。慌てて昨日と同じホテルに飛び込んだ。今日もここで昼食となる。ここは用意されるまで時間がかかるのだが、天気が悪いので外に出るわけにも行かず、仕方なくじっと待っていた。
 食事の時間帯に、我が家のスーツケースはハードではないので車の中に入れてもらうことにした。

<ホテル> ☆☆☆☆☆SHERATON CAIRO HOTEL  808号(ネフェルタリ棟)

★本日の歩数 則(38,417) 順(無し)