アーヘン大聖堂

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アーヘン大聖堂(ドイツ)

deutschland08_0206.jpgアーヘン大聖堂はまたの名をカイザー・ドームという。皇帝の教会とでも言おうか。世界遺産第1号の栄冠をになった12の世界遺産の一つ。由緒正しき世界遺産とも言える。カール大帝が建築を始め、彼自身がここに葬られている。
deutschland08_0167.jpg大聖堂は拡張され、東西に長い十字形の建物になっている。写真はその一番東側、祭壇のある辺りの巨大なステンドグラスの外側。
deutschland08_0174.jpg更に近づいてみると、その大きさに圧倒される。構造を補強するためであろう、外側にはステンドグラスを遮らないように工夫をしながら、柱が外側に飛び出ていることが判る。
deutschland08_0177.jpg戦争の傷跡は今なお残っているのだろうか?それとも単なる修復中?北側に回ると工事中。その工事中の足場に世界遺産がâマークが掲げられ、1982年に制定された第1号物件の一つと判る。
deutschland08_0179.jpg北側には広場がある。そこから見た大聖堂。ちょうど移動遊園地が広場に来ていて(何と無粋な!)写真を撮ろうとしても、どうしても写真に入ってしまう。
deutschland08_0181.jpg大聖堂の北側、公園を挟んで宮殿がある。市庁舎として使われている。
deutschland08_0186.jpg西側入り口部分。
deutschland08_0199.jpgファサードを飾っていた聖母子像。
deutschland08_0208.jpg入り口から入った部分。その先の部屋が八角形の中心部分。
deutschland08_0211.jpg中に入るとこんな感じ。
deutschland08_0218.jpg燭台もシンプルで、それ故に古さを感じさせる。
deutschland08_0246.jpgシャンデリア部分拡大。
deutschland08_0220.jpg八角形になっている天井、というかドーム全体。
ここはこの建物群の中でも一番古い部分になる。ここから様々な建物が周りに造られて、今の大聖堂を形づくっていった。もともとはカール大帝の宮殿の付属の礼拝堂だった部分。
deutschland08_0227.jpgドームの内部。大理石は剝くではなく、スレート上になっていることが判る。切り出した面を並べて対照的な図形が形作られている。
deutschland08_0234.jpg祭壇部分。
deutschland08_0267.jpgステンドグラスは一部後世のもの(幾何学模様)もあるが、荘厳さは十分に演出できている。
deutschland08_0285.jpgステンドグラスの周りなどの周囲の壁にはフレスコ画が描かれている。かなり剥離されてしまった部分もあるが、未だその色は褪せていない。フラッシュ撮影は禁止にすべきものと思うが、自由に撮影が出来た。
古いものは一部に600年位前頃に作られたというが、目の前にあるのは400年位のものとのこと。
deutschland08_0296.jpg53パーセントくらいの骨が残されて入っているという。樫の木(オーク)に金のメッキをしたもの。
カール大帝の墳墓が発見され、そこから遺骨を運んできたらしい。ゲルマン人の身長からすればかなり小さめのそれは、そうした理由によるものなのだろう。
deutschland08_0303.jpgパイプオルガンは二階部分にある。
deutschland08_0309.jpg宝物の箱  エルサレムからの贈り物の箱を納めている箱。当方の三博士に由来するものが収められていると言うことだ。聖地からの贈り物ということで大事にしている。真偽のほどはわからないが、これ故に巡礼も増えたことだろう。
箱の意匠は、キリストを抱くマリアなど、4人の聖人聖女が四方に彫られている。
deutschland08_0324.jpg説教台 1600年頃のもの。ハインリヒ2世による。象牙細工はコンスタンチノープルから持ってきたカップをはめ込んである。それが王権の象徴だと言うことだ。
deutschland08_0332.jpg説教台拡大 宝石がいっぱいだった。この台は、現在でもクリスマスなどの時のミサで使われている。
deutschland08_0347.jpg2階のカール大帝の椅子 階段を上がるとすぐに石で出来た大きな玉座があった。当時のもので、全く修復されていないという。損傷が激しい上に、装飾がない(残っていない?)
ずいぶんと昔から、おそらくは創建当時からここにある。それ故に、カール大帝の椅子と推定されている。大理石製で2000年前にエルサレムから運ばれたと言うが、そう言うわけで真偽のほどは定かでない。
deutschland08_0356.jpgただここで最も重要なことは、この椅子に神聖ローマ帝国の皇帝31人と12人の皇女が座った。そして30人の皇帝の戴冠式もここで行われた。
それ故に、このドイツの辺境都市アーヘンはその歴史の中で大きな意味を持っている。同時にこの大聖堂も。それ故の世界遺産第1号の栄誉を手に出来たわけである。
deutschland08_0379.jpg内陣の見学を終えて、今度は南側の面を見てみる。左が八角形のドーム。
deutschland08_0171.jpgプリンテンが並ぶ門前町の店先。
deutschland08_0391.jpgプリンテンはクッキーとパンの中間くらいのもので、その上に砂糖やチョコレートなどで作られたものが塗られている。形状や大きさは様々だが、にここではいつでもクリスマスで、ハートなどの形のもの標準的なものに並べて売られていた。