3.2012年3月31日(土)
サルラ、ベイナック・カズナック、ラ・ロック・カジャック、サルラ (快晴)
起床(0430)散策(0745~0830)サルラ観光(0900~1145)昼食(1150~1300)ベイナック・カズナック(1344~1425)ラ・ロック・カジャック(1440~1625)スーパー(1635~1700)ホテル着(1710)夕食(1855~2045)就寝(2200)
3-1 朝
起床(0430)朝食(0720)
早く起きても真っ暗でどうしようもないのだけれど、目が覚めてしまったので、健康チェックなど一通りのことをして朝食を待った。
朝食は7時30分からだったのだが、部屋にいてもやることがなくてレストランへ行った。同じように待っている人がいた。少しそうしているともう入っていいというので、食事をした。
といっても内容的にはパンとハム、サラミなど一般的な物ばかりだ。と思っていたら、ピザも出てきた。ただし草鞋くらいのが2枚だけだったので、小さく切って分けて食べた。
そのうちに日が昇ってようやく明るくなってきた。
3-2 散策(0745~0830)
食事を終えて散策に出た。
サルラは、ベネディクト会派修道院の周りで発展した中世都市で、領主としての修道院は13世紀に頂点に達した。1318年、教皇ヨハネス22世によって修道院の教会は司教座聖堂とされ、フランス革命まで、司教と行政官によって支配された。フランス革命によって司教区が消滅し、サルラは優位性がなくなってしまった。フランスではその後、記念物が現代化で徐々に破壊されていったが、マルロー法によって国内最初に景観保護地域の復興が行われた。現在、中世、ルネッサンス、古典様式といった3種類の年代の建物が混在している。
でも、ここのお目当ては朝市。土曜日に開催されるが、所狭しと露店が広げられる。写真を撮るには邪魔だが、こういう雰囲気も結構好きなのだ。
ただまだ早いせいで、準備中の店が多かった。それでも、ここの特産のフォアグラや野菜、魚介類などはもう並べられていた。
フォアグラは買いたいと思っていたのだが、どれがいいのか分からなくてフラフラしていると、日本人かと聞いてきた売り場のおじさんがいたのでそうだと答えると、日本語で「これはガチョウ、これは鴨、これは豚」と教えてくれたので、ガチョウのフォアグラを買った。
それから、クルミのオイルもこの土地の物だというので、探していたら、いかにも手造りと思える店があったので、おばさんにクルミを指さしながらセイム?と聞いたら頷いたので、それも買った。フォアグラは200gで20.5ユーロ、オイルは10ユーロだった。
3-3 サルラ観光(0900~1145)
行程表ではサルラの観光は午後になっていたのだが、朝市だけで昼食までは持つまいと考えたのだろう、その後は自由時間にするということになった。
そこでまず初めに大聖堂の観光となった。
3-3-2 ボエシの家
ボエシは、16世紀にギリシャ古典を翻訳した哲学的な作家だそうだが、初めて耳にする名前だ。昨日ライトアップされて綺麗だった家だ。16世紀に建てられ、現在では展示会会場になっている。
3-3-3 買い物
その後自由時間になったので、まずは市場へ行った。
ここはいつも開かれている。つまり店が固定している。朝来たときにはまだ開いていなかった店もすべて出そろって商売が始まっていた。どの店も気前よく試食させてくれる。チーズもフォアグラもお菓子類も美味しかった。
そこでサラミが何種類も並んでいるのが珍しくて、試食の後、ドンキーと鹿とガチョウのサラミを買った。1本だと4ユーロする物が、3本だと10ユーロだったからだ。まぁ後から分かったことだが、この売り方は外の店でも同様だった。
その後市場を出てまた露天の方へ行った。
コンフィーを買った。これは瓶詰めを探していたのだが、あまり数がなく、真空パックしたのがあったのでそれにした。2本入っていて8.2ユーロ。
その後もフラフラした。おろし金の付いた皿が珍しくて眺めていると、次から次へと実演してくれた。少し前の秋葉原の露天商の口上を思い出した(昔秋葉原の駅までは、万能おろし器などを良く露天で口上付きで売っていた。)。 何を言っているのかは定かには分からないがやっていることで様子が分かる。結構面白かった。そこでその皿を3枚購入。1枚でよかったのだが、先のサラミ同様まとまるといくらか安くなるのだ。これで20ユーロ。冷静に考えれば結構なお値段なのだが、まあ勢いというものだ。
ところで、少なくともこの町の人たちの多くは、買い物に買い物籠を持参する。これは老若男女を問わずだ。日本でも昔我々の母親達は、ビニール紐で編んだ買い物籠を持って買い物に行ったものだ。感心した。
昼食の集合時刻までは時間が合ったので、とりあえずホテルへ戻って買い込んだ荷物を置いてくることにした。途中に郵便局があって、土曜日も午前中は開いている。少し建物の前でうろついたが、地元の人が教えてくれたので、入口発見。この度の旅の絵葉書要に切って10枚購入。
こうしたことができるホテルは最高のロケーションにあると言ってよい。
3-4 昼食(1150~1300)
昼食は「鴨のコンフィーとトリュフのソース添え」がメーン。前菜には砂肝のサラダ、デザートは桃のケーキ。
ネパールでもそうだったが、こちらでも砂肝を食べるのは驚きだった。これが結構美味しかった。メーンのコンフィーは、知っているのはカラッとした物のはずだったのだが、柔らかく煮込んである物だった。アンダーソースにはトリュフが散らばっていて、店の主人もトリュフトリュフ、と指さして説明してくれたが、何故こんな物が騒がれるのか不思議だった。つまりはその程度の食べ物だった。
ワインはカオールの赤ワインをグラスで頼んだ。2杯で8ユーロ。
3-5 ベイナック・カズナック(1344~1425)
ペリゴール地方には1000以上もの城があると言われるが、その中でもっとも有名な、そして保存状態がよいお城のひとつとして知られているのがベイナック城。高さ150mの断崖絶壁の上に立つ。この下にも村が広がっているが、ここは「フランスの最も美しい村」に認定されている。
バスは城の前まで行った。ここから町の散策かと思ったのだが、そうではなく、城からの景色を見るためのようだった。ただし有料、個人払いになる。
が、本来ならドルドーニュ川クルーズは予定になかったのに、この後やるというのだからこのくらいは仕方ないかと二人で15ユーロ払って中に入る。
確かにそこからの見晴らしは素晴らしかった。
しばし絶景を見てから、城の中に入った。中庭のような所に出ると、城に附属してあったのだろう、教会があった。さて城内へ。しかし昔の様子が分かるが、展示物は殆ど何もない。ただ、残骸というべきかタペストリーなどは古ぼけたままかけられていた。また、台所かなあ、と思われるような部分も見られたが、何も説明が無いので、想像しながら見ていくしかなかった。
とにかく順路に従って部屋を回り階段を上って行った。途中に鎧などがあって少しは見る人を意識しているらしい。
上まで行くとやはりそこからの展望は一段と素晴らしかった。まだみんなは下の方にいたので、大声で知らせてあげた。
3-6-1 往路(1500~)
船には我々と外人2人が乗り混んだ。多分我々だけのはずだったのかも知れない。解説は日本語のテープが流された。
船は船着き場からまず少し上流へ行ってからUターンして下流の方へ進んだ。
ラ・ロック・ガジャック村を散策ではなく川から眺めるという趣向だ。
穴居的な要塞とエヴェック・ドゥ・サーラ城の跡、断崖の中腹の教会などが見られる。また、街道からの侵入を防ぐために、境目の所にハンセン病の患者を住まわせた家というのもあった。
ものすごく高いところに展望台らしき物見えた。
川の両岸の緑が綺麗だった。丁度新緑の季節なのだ。ただ、まだすべての木々に緑が茂っているわけではないので、枝の合間から周りの建物などが見られて、時期的にもいいときのようだ。
3-6-2 カステルノー城(1530~)
この城は12世紀にはあったとされ、13世紀初頭には、カタリ派の領主ベルナード・ド・カズナックの居城であったが、1214年には、カタリ派制圧のためのアルビジョワ十字軍(1209~29年)を率いたシモン・ド・モンフォールに占拠され、破壊された。
百年戦争(1337~1453年)時には、ドルドーニュは、英仏の境となって、カステルノー城はイングランド側の拠点となり、これと対峙するベナック城は、フランス側の拠点となった。
1442年には、シャルル7世率いるフランス軍によって陥落し、この後、カステルノー城は、ルネッサンス様式を採り入れて改築された。
こうした歴史を知るだけでも面白い。更にその手前にあるのはナポレオンによって架けられた橋だという。
ここで船はUターンとなり、おなじ川を上っていく。
3-8 ホテル
ホテル着(1710)
いったんホテルに戻って休養。明日は移動となるので、荷物の整理をしたりもした。
3-9 夕食(1855~2045)
添乗員氏が紹介してくれるというので、結局我が家はそれに乗ることにした。自由散策の時にめぼしいところを探そうとしたのだが、なかなか決められなかったからだ。
ところが参加したのは我が家だけということだったので、何軒か店の前まで連れて行ってもらって、結局は大聖堂の前の「ビストロ」という店に決めた。
添乗員さんがメニューの紹介と注文をしてくれて、用事があるとホテルへ戻った。これは本当かどうか分からないが、2人の食事を邪魔しないようにと気を遣ってくれたのでは無いかと思う。今回の添乗員さんはそうした心使いができる人だ。先のネパールとは大違い。やはり日本人でなければ駄目か、と思ってしまった。
さて、肝心のメニューは、本日のコース料理。といっても前菜からメーン、デザートまでに種類あって選べるようになっていた。当然両方を注文。計6種類を楽しむことができた。これらの中には勿論フォアグラもある。これが美味しかった。以前のjunは、決してフォアグラなど口にしなかったのだが、ハンガリーで思い切って食べたフォアグラがとても美味しかったので、今回は全く抵抗なく口に運んでいた。
また、鴨のコンフィーも出た。昼食とだぶる献立だが、仕上げは全く違っていた。皮がパリッと仕上がっていて中はふんわりという、想像していたとおりのコンフィで、これまた美味しかった。もう一つの方の鮭も、上手に焼き上げてあってこれまた合格点。食材は同じなのに、仕上げ方でこんなにも味が違うのかと思った。
驚いたのはデザート。量が多いこともさることながら、一つには野菜サラダが付いてきたのだ。確かにそちらのコースには前菜に野菜がなかったが、こうした出し方もあるのかと、初体験を楽しんだ。(その写真取り忘れてしまいました)
さて、ワインなのだが、迷っていると、添乗員さんがハーフボトルで飲み比べるという方法もありますよ、と助言してくれたのでその通りにした。これが大正解。カオールの物とベルジュラックの物だったように思うが、美味しかった。
支払いはカードで。他の人を見ていても皆カードだった。コース料理は1人18.5ユーロ。ワインは14ユーロと15ユーロ。計68ユーロの食事だった。ちょっと値が張ったかも知れない。
3-11 ホテル
就寝(2200)
いい気分で、ホテルに戻って来た。