世界遺産見学ツアー
  世界遺産訪問ヶ所150達成を目指す旅


★ギリシャへの旅は、そもそもの出発点はイタリアへの旅だった。そしてここ数年特に、ローマ遺跡の数々を見てきた。イタリアは言う及ばず、マグレブ3国(モロッコチュニジアアルジェリア)にある数々のローマ遺跡を巡った。そして、南イタリアとシチリア島の旅で、いつかはアテネのアクロポリスの丘にはもうでなければならないという思いが募った。すばらしいギリシャ遺跡がそこにはあった。こうして、ローマ帝国のすごさを見るにつけ、ローマの前の時代である古代ギリシャへのあこがつのった。
 それはまた、キリスト以前のヨーロッパ世界への旅と言ってもよい。
 特に則は、ミケーネへのあこがれを少年時代から持っていた。彼は、小学校の図書館(彼の学校には図書「館」があった)から借りたシュリーマンの物語に魅せられて、その後も歴史に興味を持ち続けることになったのだ。ただ、トロイの遺跡をみて、彼の今ひとつの側面をも強く印象づけられたので、少年時代の一途なあこがれは無くなってはいたが、ギリシャへの興味が途絶えたわけではなかった。
 こうして旅立ったギリシャではあるが、とはいえ一番の旅の選択は、世界遺産を9つ訪れると言うところだった。それと日程。土曜日から行って日曜日に帰る9日間で、わずかに5日の休暇で旅程が組めた。


★ギリシャの治安は他のヨーロッパ諸国に比べて比較的よいと聞いていた。あまり個人的に外出をするチャンスはなかったが、行動において規制をされるというようなことはなかった。観光地ばかり回ったせいもあろうが、物珍しく見るわけでもなく、また危険性も全く感じなかった。
  物価も比較的安く、過ごしやすい国の一つと感じた。
★ギリシャの歴史は古いが、近代史におけるギリシャは、オスマントルコ支配とそれからの独立の歴史と言ってよい。トルコ的なものへの反発とトルコ的なものが同居する世界が今のギリシャ世界であると感じた。
★今回は、久しぶりに大手のH旅行社を利用した。30人という、普段の数の倍かそれ以上の人数ではあったが、時間的にもきちんとしたツアーだった。添乗員さんが「ベテラン添乗員ツアー」と銘打っていただけあって、細々適切な指示があった。そのうちのいくつかは、普段利用する小さな旅行社が既に行っているようなこともあったが、大所帯の割りには快適だった。
  何よりもの点は、適切な余裕を持って、少し先のことを告知してくれる点だった。行動の先が少し見えていることは、大いに助かった。

★さてギリシャへの直行便はない。スペインなどと同じように、ヨーロッパの都市で乗り継がなければならない。今回は海を隔て歴史的にもつながりの深い隣国イタリアのアリタリア航空が使われた。

★ギリシャの料理は、日本人の口に比較的あうものが多かった。しかし格別に印象に残るような、これはという料理はなかった。ワインはおしなべてうまかった。ビールも日本人好みに冷えていた。スケジュールが結構きつく、地元の街に繰り出すというようなことはほとんど無かったので、あまりギリシャとの印象はこれだと言うことはないのだが、青空と遺跡と花が心に残った。
 旅行中、肝心なときには皆晴れたし、その青空に向かって伸びる遺跡の柱はまぶしいくらいに白かったし、日本と同じように暖冬の影響で咲き乱れる花々は美しかった。
★ギリシャの旅で、世界遺産訪問数は151になった。次の目標は、200だ。全く世界遺産とは無縁の旅もあるし、この先どれくらいでそれが達成できるのか、それは未知数だ。