8月10日(木)快晴 ハマダン・カシャーン

起床(0500)朝食(0700)出発(0800)CP(0828〜0835)トイレタイム(1010〜1020)CP(1100〜1103)大きな街通過(1107〜1115)有料道路(1120〜1212)カナート(1147〜1155)コム入り口(1250)昼食(1305〜1400)モスク外観(1405〜1420)散策(1420〜1450)有料道路入り口(1500)CP(1600)カシャーン入り口(1605)バザール(1620〜1810)ホテル着(1825)夕食(2000〜2130)就寝(2200)・・・最高気温38度 走行距離420km

4−1 朝
 旅もはや4日目。5時起床。本当は15分からなのだが、今朝も7時過ぎから勝手に朝食を食べ始める。ホテルのレストランの従業員は迷惑顔だ。今日も他の人たちも相変わらず早い。
 今日は移動が長い。午前中をかけて聖地ゴムへ向かうからだ。朝食の後、お茶の時間用に、ナンとジャムを失敬する。

4−2 長いバスの旅
 8時に出発。バスはいつもの後ろの席に着いた。そろそろ皆遠慮して、前の方の座席が逆に空いてくる。走り始めてすぐに氷屋の前でストップ。氷を購入。明日調達できないためか?いつもの倍以上の量だ。バスのアイスボックスは氷で埋まり、蓋が閉まらない。則はその後ろの座席なので、パッキングは任せろとばかりきちんと閉まる状態にする。
 バスは田園地帯を走る。途中添乗員のYさんが青空トイレを打診するが、何しろ平地であまり隠せるものがないので女性陣の反応はいまいちだった。
 2時間少し走って、公園のトイレで用を済ませる。公園にはブランコや滑り台など、遊具がいくつもおかれているし、花壇も整備されている。あまり人など訪れないのではないかと思われるような公園だが、けっこう使っているらしい。ブランコの留め金が溶接で補修されている。つまり、公園を整備し管理にも気を配っているということだし、またそれを頻繁に利用する環境にいる人々が少なくないということだろう。それから道路も、結構補修をしている。補修のためにバスが停まることもあった。
 さてトイレ休憩の後、バスは土漠地帯に突入した。といっても、灌漑が行き届いているからだろう、ブッシュも見ることができるが人工的な緑が視界から消えるというようなことはない。だいぶ気温が上がってきて、寒いということでいったん切られた冷房も再び入れられた。
 出発後、茶が振る舞われたので、今朝方失敬したナンとジャムでおやつタイムにする。休憩後45分ほど走ると、大きな街の中にはいる。写真左は、街角で見つけた日本の中古車。イランでは日本の中古車はめったに目にしなかった(輸入すると関税が100%かかるためとか)。もっともマツダなどが進出しているので、日本車は時々見かける。
  そこから、車は分岐して更に進み、有料道路に入った。これまでもバスは100キロ近くで走行してきたが、ここでは120キロの表示がある。
 
4−3 カナート 
 しばらくして車が止まり、皆ぞろぞろとガイドの後について土獏の中に行くとカナートが見られた。よく目をこらすと、ちらりと水面が見えるが、相当の深さだ。
 その後再び走り、途中線路をまたいだ。初めての鉄路だったが、列車等は見えなかった。もう一度料金所を越えて大きなインターチェンジすぐで降りる。バスのガソリン補給をその場所でして、コムへの道を走る。コムまで35キロ地点の標識がすぐに見えた。

4−4 コムでの昼食 12:50〜
 コムについたら結構いい時間だった。最初に昼食を食べた。
 日本人の我々からしたら代わり映えのしない料理が並ぶ。メンバーの中に大学生の方がいたが、年寄りは工夫をしているけれども、彼はそろそろギブアップ気味だ。今回ただ一つ、サフランらしい黄色い米がのっているものではない、米というかご飯が出た。香草で味付けされているようで、中に小さな空豆のようなものが入っていた。目先が変わっておいしかった。またこのレストランは、まだできたてのようできれいであった。

4−5 ハズラテ・マアスーメ 14:05〜14:50
 食事が終わった後は、今日の唯一ともいえる観光である、マシュハドに次ぐシーア派の総本山ともいえる建物群のある聖地に向かう。その壮大な姿は目を奪うばかりだ。それからその外周にある、駐車場がもうディズニーランド真っ青なくらいの大きさの駐車場であった。
 我々は非ムスリムだから当然聖地とされる寺域には入ることは許されない。寺の裏側の、駐車場をはさんだ位置にあるパン屋の屋上に上げてもらい、遙拝するというか、写真を撮る。金色のタマネギが光に反射してまぶしい。その隣では新しいドームが建設中だ。
 このあとそれでも、少しでも寺に近づき付きたいというメンバーの願いで、正面の方まで歩いてゆき、そこから眺めるという配慮をしてもらった。
 バザールの中を通り、広場に出ると。まず全景が見えた。門は3つあるとのことだが、広場は東の方にあった。そこから南の門まで行くと、幸いにして、門の内側にこそ入れなかったが、2重になっている門の内側ぎりぎりから内部を写真に収めることができた。ガイドさんが守衛に何とか話をつけてくれたらしい。
 帰り際に、門のそばの菓子屋で、この地方の名物の「ソウハーン」という菓子を買った。やや油っぽい菓子だが、日持ちはしそうなので買った。

4−6 カシャーンのバザール 16:20〜18:10
 そこからは一路オアシス都市カシャーンを目指す。途中から有料道路に入ったので、バスは推定だが110〜120qくらいで走行していたと思う。あと少しでカシャーンというところでバスは有料道路から外れた。?と思っていたら、たぶん昔の道と思われる場所まで移動して停まった。ポリスチェックだ。そこからまた少し走ってカシャーンの町並みにはいる。大きな街だ。ただ今までの都市と違うのは、この地はより暑いからなのだろうか、家々の壁が厚い感じがする。

4−6−1 バザールの中
 カシャーンの街に入り見学したのはバザールだ。およそ2時間くらい見学した。バザールは巨大なアーケード街だ。中心部にチャイハネがある。そこまでいろいろな店、絨毯の材料を売る店やバラ水を売る店などをひやかしながら散策した。
 途中で、染料の元にするために材料になる実を引いているところも見せてもらった。最初これは何かと質問されたが、さすが誰もわからなかった。ここではラクダに引かせていた物が、現在はモーター仕掛けになっていた。
 チャイハネでいったん解散となる。我々はそこに残り茶を飲む。また則は、水たばこを初めて試してみた。これでようやくイスラムの男の一端に触れたことになる。フレーバーを聞いたら、オレンジということだったが、ほのかな香りは確かにするが、それとは定めがつかなかった。もっとも長時間吸うとその効果が現れるのかもしれない。最近の軽い紙巻きたばこよりも更に軽い感じで、なるほどゆったりとの楽しむものだということがわかる。
 それからバラ水を見に行った人の後を追っかけたが、結局香水を買っていたので、我々はまたチャイハネに戻った。

4−6−2 バザール屋根探検
 全員が集合すると、長いバザールの奥へ奥へと案内されどこへ行くのかと思っていたら、バザールの屋上、というよりアーケードの屋根へ出る場所だった。そして屋根伝いにチャイハネのある場所まで移動した。屋根は平ではなく丸みを帯びていたり、灯り取りの穴が空いていたりするので、ちょっぴり危険。が、これが結構面白くて、他の人々にも好評だった。
  最近はクーラーに取って代わられたというバードギールという施設も見られた。風を塔の上から取り入れて下まで降りるうちに涼風として享受するというものだ。もはやほとんどが放棄の対象なのだろうが、先人たちの知恵がしのばれるものだ。
 屋上で、記念写真などをとってホテルを目指した。

4−7 ホテル到着
  ホテルはバスタブがないといっていたが、我々の部屋にはあった。ただお湯は非常にぬるかった。空調もほとんど効いていないに等しかった。
  ホテルでの夕食は煮込み料理ということで、目新しさがあり、則はカレーのようにしておかわりをして食べた。
  夕食の最中に則は急に具合が悪くなり、気付け薬をもらった。ほかにも急に具合が悪くなる人がいた。順も少し用心をして、他の人たちに習って気付け薬を少しもらった。則は、少し元気になった感じがした。
  夜は則だけだが、寝苦しかった。気付け薬が効きすぎたのかもしれない。1時過ぎると、ようやく外の気温の方が涼しくなったので、窓を全開にして寝た。

<ホテル>
アミール カビール ホテル[Amir Kabir Hotel] 306号室
・冷蔵庫・石けん・TV
・バスタブ(ただしお湯が出ない)
・風呂用サンダル・クーラー(効かない)
・石けん・歯ブラシ・シャンプー