8月14日(月)快晴 バム・シラーズ

起床(0445)朝食(0600)出発(0700)CP(0743)青空トイレ(0850〜0900)CP(0901)CP(0925)CP(1012)バルシー(Bardsir)通過(1042)青空トイレ(1110〜1123)ベドウィン住まい(1130〜1145)昼食シルジャーンにて(1234〜1350)CP(1358)青空トイレ(1542〜1550)塩湖撮影(1628〜1634)イチジク店(1645〜1705)GC、Estahbanにて(1712)CP(1757)塩湖撮影(1913〜1917)CP(1917)ホテル着即夕食(2004)入室(2140)就寝(2300)・・・34℃ 走行距離770km

8−1 朝
 今日は大移動の日である。経費の問題や飛行機のスケジュールの問題もあろうが、800キロ近い距離を一日で大横断しなければならない。現地ガイドの説明では700qとなっている。実際、インターネット上のある紀行文には12時間かけて夜行バスで横断した方の記録が載っている。まぁそのくらいの距離は十分にあるだろう。
 従って出発も1時間アップの7時。それでも朝食が食べられたのは幸いだ。
 我々は今日一つの決意を持ってバスに乗り込んだ。それはバスの前方の席を確保することだった。長時間は疲れるわけだが、バスの動きを知っている方が疲れにくい。ただ、これをなぜ決意というかと言えば、我々は遠慮の固まりで一昨日2列目(乗客としては最前列)を占めたが、それ以外は最後尾をいつも占めていた。だから、今日もそうだと思われているだろうし、混乱するだろうとは思ったが、体力温存のためには致し方がない。
 はたして、みんな前の席をねらっていたので、ちょっとアレッという感じだったが、そこは大人である。まぁだいたい収まるべき所に収まった。例外はくだんの大学生で、今日は順の後ろにいたが、一日中鼻紙と格闘していた。赤鼻のトナカイにはならなかったようだが、かなりつらそうだった。
 さて皆の気合いの高さは出発時間に表れた。全員が集まったのは、6時58分、7時ちょうどにはバスはホテルの門をくぐり出ていた。一路バスは昨日来た道をケルマンまで戻る。そこから東に向かい、山越えを何度か繰り返し、シラーズへ至る。
 左の写真は、かつてイランが(麻薬?)密輸のルートに利用された時代に、警察が監視をするために設置した見張り台。街道のあちこちで見かけることが出来た。今では使われていない。

8−2 長い長いバスの旅1 7:00〜
 道の両側はただただ広い荒野が広がるばかりで見るべき物は何もない。そこで、則は、今どこを走っているのかが分かるようにと、バスの前方に張られたイランの地図に付箋を貼って一工夫。これで現在地とこれからのおおよその距離が分かるのでなかなかいい(と、自画自賛)。
 途中1回目の青空トイレ。きれいなひまわり畑を見ながら瓜にありつく。よく冷えていて美味しい。近くのトラックが止まっていて運転手がいたが、もうこの頃になるとあまり気にしないようになっていた。

8−2−1 ベドウィン 
 それから少し行くと、ベドウィンのテントが道の両側に見られた。この辺りにまでベドウィンがいるとは驚きだったが、この後もしばしば目にする様になった。地域によってはうまく共存しているらしい。
 道の近くにテントを構えている一団の所(といっても2張りだけだが)へ行って家やヒツジ囲いを見せてもらった。このヒツジたちは放牧していないのか、たまたま囲いの中に入れられていたのかは定かではないが、そのヒツジは一頭75ドルもするという。ちょっと高すぎないか? 帰り際にお土産を売りに来たが誰も買わなかった。売り子の子どもたちは、すると怒っていた。でもその値段も結構高いもので、ちょっとすれている感じがした。

8−3 昼食 12:34〜13:50
 シルジャーンという町に入って昼食。なかなか広くて比較的新しいテントの店だ。チャイハネのように絨毯の上に座って食べる。ここでも我々は注目の的だった。
 メニューはいつもと変わらず。が、イケメンの従業員が、煮込まれたシチューの中にナンをちぎって入れ、それを棒でつぶしてぐちゃぐちゃにして食べる「アーブ・グ−シュト」という物を作ってくれた。見た目はあまり良くないが、則はそれなりに食べていた。おじやのようなものか。
 また、ここには何と「招き猫」の提灯がぶら下がっていた。ガイド氏達は<メイドインチャイナ>と思っていたようなので、みんなで<メードインジャパン>だと教えた。
 ここに則は12時には到着できるのではないかと思っていたが、予想は外れた。それは山越えを甘く見ていたためだった。

8−4 長い長いバスの旅2
 またバスはひたすらシラーズを目指して走り続ける。特に写す物もないので、道標ばかりを撮って後何q後何qとばかり言っては、せっせと付箋を移動させていた。途中で、蜃気楼のような現象に遭遇した。地平線に、木が浮いて見えた。
 2回目の青空トイレを済ませ、少し行くと塩湖があった。
 死海と同じように体が浮くのだそうだが、誰もやらないとのこと。環境とかの関係で観光資源にはならないのだろう。

8−4−1 イチジク 16:50〜
 その次にストップしたのはイチジクの店。その少し前から両側にはずらっとイチジク林が続いていた。あまりにも長い道のり同じ気がずっと続いており、また実のようなものをつけていたので、みんなの興味を引いていたのだ。そこで、買い物ストップ。
 このイチジクは、我々が知っている物よりは小型で、ドライフルーツ状態にしてある。微妙に大きさが違うのか値段は倍近く違うものもあった。いろいろとつまみ食いをさせてもらったが、う〜ん、あんまり。皆さん結構高めの方のをたくさん買い込んでいたが、我が家はなし。他にピスタチオやアーモンドなどもあった。
 その後もしばらくイチジクの林を見ながら走った。

8−5 ホテルを目指してラストスパート
 日が落ちた頃、二つめの塩湖に着いた。暗闇の中で懐中電灯を頼りに、近くにまで降りていってみたが、ぬかっていたのですぐに戻った。確かに、塩の結晶が見られたが、これではなるほど死海のようにはいかないだろうなぁ。
 そうしてようやく、すっかり暗くなった中をようやくシラーズの町へ入った。
 ホテルへ着くとすぐに夕食を摂った。ホテルはさすがに五つ星のことだけあって、全て揃っていた。

<ホテル>
ホマ ホテル[Homa Hotel] ★★★★★
  609号室
  旧シュラトンを接収し国有化したもの
・TV・冷蔵庫・クーラー・スリッパ・風呂用サンダル
・石けん・バスタブ・シャワーキャップ・シャンプー
・ドライヤー・くし・水・コーヒー・紅茶・湯沸かし器