4 7月20日(火)
起床(0400)朝食(1000)ホテル発(0958)エルミタージュ美術館(1020~1705)夕食(1830~2000)就寝(2100)
エルミタージュ美術館詳細 ゴールデンルーム(1115~1220)・建物見学その1(1245~1300)・芸術部門その1(1304~1327)・建物見学その2(1330~1400)・自由見学(1400~1500)・見学後半(1510~1650)
4-3-6-1 1812年 祖国戦争の画廊
天井には明かり取りの為に、大きな窓がある。部屋の両側の壁には、びっしりと肖像画が並べられている。宮殿の中の回想的な意味を持つ部屋の中で、最も有名な部屋である。
1862年12月25日、ナポレオン軍のロシアからの追放を記念して作成。その完成がここで祝われた。
ここには戦闘時将軍だった人と終結時に将軍の称号を受けた人を描いた332枚の肖像画がある。戦死者の肖像画のための場所が13カ所、肖像画の無いまま氏名のみで空けられている。
アレクサンドル一世がドウという画家に描かせた物だ。
アレクサンドル一世は,ナポレオンが侵入してきたときの司令官で、正面に馬でまたがった勇姿が掲げられている。
かのストロガノフ伯爵もいる。若い。
1837年、ここに大火があったとき、これらの絵は全て持ち出されて無事だった。
4-3-7-1 パヴィリオンの間
エカテリーナ二世の私室としてつくられたパビリオンの間。
古代建築、ムーア風建築、ルネッサンス建築の様式などが複雑に絡み合った豪華な部屋で、中央にはグリゴリー・ポチョムキン公爵がエカテリーナ二世へのプレゼントとして贈られたからくり時計の孔雀時計がある。
ここは、いつも混雑している場所だそうだ。ある特定の時刻になると時計の針が180度回って孔雀のしっぽやフクロウが動く仕組みになっているそうだが、混雑を避けるために、今は動かしていない。
この部屋はシャンデリアも多いが、モザイクのコレクションも多い。テーブルや、ローマ時代の浴場の床のコピーもそう。壁に掛かっている滝の絵も実はモザイク。
この後1階へおり、冬の宮殿のビュッフェへ行くことになった。
4-3-8 新エルミタージュ
その前に新エルミタージュを通る。ここの部分は、1842年から1851年にかけて、ロシア最初の公的な美術館としてエカテリーナ二世の孫にあたる皇帝ニコライ一世の命よって建てられた。
4-3-8-1 12本の円柱の間
この部屋のインテリアは、古代ギリシアの神殿の内部を復元している。イオニア式の円柱は、セルドボリ産の花崗岩が使われており、継ぎ目のない一本柱である。床は大理石。
壺などのコレクションも並べてあるが、その中で、専門家から一番高く評価されているのは,ガラスケースの中にある「王様の壺」。
エカテリーナ二世が好きで集めたカメオや貴金属のコレクションもすごい。(カメオ、ぴんぼけでごめんなさい。)
4-3-11 自由見学 (1400~1500)
ガイドさんと一緒でもいる所が分からなくなってしまったくらいだから、二人では少し不安もあったが、地図と先ほど通った部屋の記憶に頼りながら進んで行った。目指すは、junの希望で「ラファエロの回廊」。
エジプトの部屋を通り過ぎて先へ行く。とは言ってもガイドがいないので何処なのか分からない。日本語のガイドをしている人がいるとそこに近づいて聞き耳を立てたり、人混みがあるとそこへ行ったりしながら進んだ。
4-3-11-1 作品
そこで撮した作品で、分かったのは、アンジェリコの「聖母子と天使」、ポッティチーニの「聖女バルバラと聖マルティヌスのいる幼児キリストの礼拝」。
それから一番の人だかりのところで、ダ・ビンチの「ブノワの聖母」と「リッタの聖母」。
それでも、丁度人々は昼食時なのか、写真を撮れないほどの混雑ではなかった。
後、作品名は分からないが、一寸気になった作品もあった。が、いずれにしろ次から次に名作が並んでいるのだから、忙しい。
本当はもっとゆっくりと見て回れば、他にも名のある作品があったのだろう。
4-3-11-2 ラファエロの回廊
そんな風に作品を楽しみながら、どうにか目的のところに着くことが出来た。
ここは、エカテリーナ二世がヴァチカン宮殿の回廊のフレスコ画のコピーとして作らせた。
エルミタージュ美術館のホームページによると
「旧エルミタージュと新エルミタージュをつなぐ長い通路がラファエロの回廊です。壁中に描かれた優美なモチーフの数々は描き上げるのに11年の歳月を費やしました。天井に繰り返されるアーチには、それぞれに聖書のテーマが描かれています。創世記の「アダムとイヴの追放」から始まり、キリストの情熱と生涯で終わる壮大な聖書の52のエピソードが描かれているこの連作は、「ラファエロの聖書」と呼ばれています。」とある。
着いた所には団体がいて写真が撮りずらかったので、隣の「マジョリカの間」を通って先回りをすることにした。
が、この部屋もただ通り過ぎるにはもったいないような豪華な部屋で、イタリア製のマジョリカ焼きなどが並べられていた。
思った通り、その部屋を抜けたとこには人がいなかったので、ゆったりと時間をかけてみることが出来た。長く続く廊下は、隙間無く装飾で埋め尽くされていた。そこを行ったり来たりしながら充分に時間をかけてゆっくりと見て歩いた。
ただ、思ったほどのきらびやかさはなかった。今までの金ピカで目が眩んでいたせいかもしれない。が、一つ一つの部分に目をやるとそれはそれなりに素晴らしいものだ。
そうこうしているうちに、結構時間が経ってしまったので、地図と記憶をたどりながら集合場所を目指していった。
4-3-11-3 天窓の間
途中、また綺麗な部屋があったので写真を撮った。後で調べてみると、多分、あまり自信はないのだが、「小イタリア天窓の間」か「スペイン天窓の間」ではないかと思われる。
赤い壁と豪華な彫刻の施された丸天井が特徴的な天窓の間は「大イタリア天窓の間」「小イタリア天窓の間」「スペイン天窓の間」の3部屋から成っている,と解説があったからだ。
イタリア天窓の間にはカラヴァッジォの「リュートを弾く人」や、ティントレットの「洗礼者ヨハネの誕生」、ジュゼッペ・マッツォーラによる「アドニスの死」などイタリア芸術のコレクションが数多く展示されており、スペイン天窓の間にはムリーリョ、ホセ・デ・リベラ、エル・グレコなどのスペインの有名な画家たちの作品が展示されているそうだが、部屋の素晴らしさだけに目を奪われて作品の方にはあまり目が行かなかった。
ここは午後の時間にもう一度来たので、作品はそちらへ載せることとする。
この後も黄色や青の部屋を通り抜けた。